◯◯とパチスロの奇妙な因果関係 『き』

今回のお題はガラムさんからいただいた「稀勢の里」。


優勝おめでとうおめでとう優勝。19年振りの日本人横綱に、この文章を捧げる。






最初に断言しておかなければならない。相撲とは、パチスロである。



力と力、技と技とのぶつかり合い、退却は即ち敗北を意味する事、己の全霊を賭したがっぷり四つ、不意に訪れる稀有な決まり手、脚の裏以外が地に着くまでは、退店するまでは負けてはいない事、全てが合致する。勝利の後は景品交換所でみっつ手刀を切るのがスロッターの礼儀である事は周知の通りである。尚、この時左手で手刀を切るとパチスロ審議委員会が問題視してくることがあるので注意が必要だ。




この様に、パチスロと深い関係性を持つ相撲。その最高位に位置する横綱、稀勢の里の対となる存在とは一体なんであろう。それを探る為にも、まず稀勢の里を紐解いて行きたい。



稀勢の里は兵庫県に産まれ、中学卒業とほぼ同時に鳴戸部屋に入門した。中学までは野球部に所属し、小学生時代は捕手を、中学1年からは投手を務めた。



突き押しが強烈な武器であり、左四つ右上手は絶対の型とも言われている。弱点にメンタル面の弱さが挙げられ、優勝がかかった大一番などになると動きが悪くなる。また、競馬に例えて「稀勢の里は走り始めたら強い。ただ、ゲートを出るまでが…」と評されたこともある。



昔ながらの力士と言われることが多い。SNSなどで自ら情報発信することもなく、場所中は禁酒している。四股名には「稀な勢いで駆け上がる」という意味が込められている。非常に怪我の少ない力士であり、初土俵から2017年1月まで、休場は一度しかない。





これ程までに「リノ」と共通する力士も珍しいだろう。昔ながらの古風な性質。トマトさえ揃えば破竹の勢いで始まる連荘。三択のスリルはメンタルこそが最も重要視される。液晶も非搭載な為、故障やトラブルも起き辛い。




大一番での敗北というのも何とも「リノ」らしい。あと一回、あと一回BIGが引ければ「奇跡的功夫少女」が聴けるのに、先程のピンチ目からもうリプレイが3回目だ。また一からやり直しだ。涙を堪え、悔しさは胸の中にそっと仕舞っておく。「その気持ちがあれば、強くなれる」と朝青龍も言っていた。テンションと引くフラグは比例すると、個人的には思っている。イライラカリカリと負の感情ばかり抱えていては、引けるものも引けやしない。バネとすべき悔しさは自分の中に残しつつも、明るく前を向いて打つのが正しいパチスロとの向き合い方であると思う。




因みに最近のリノの流行りは中左の順でのフリー打ちだ。トマトが揃うラインが分からない状況でこれをやると下段リンゴの時ワクワク出来る。手が止まってしまった時は中リール中・下段と同色の７を左に狙う。テンパイ音が鳴ったら絶望、鳴らなければ希望が残るという楽しさ抜群の打ち方だ。三択に疲れた際は是非お試しあれ。ん？中・下段コイン？目でも瞑りなさい。





怪我により春巡業の休場が発表された稀勢の里だが、しっかりと完治した暁には、待望の日本人横綱としての輝かしい活躍を期待したい。稀勢の里が勝てば俺もリノで勝てるはず。ネオプラも夢じゃない。その時まで軍資金をチャージしておくことにしよう。




















相も変わらずお題募集中です。お題をいただけると嬉しさで小躍りしています。次回は『く』から始まる言葉で。

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