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カタギリのホール非攻略『ホールコン』

元・店長カタギリ元店長カタギリのホール非攻略～パチンコパチスロ情報バラエティ～

人生は常に青保留、どうもカタギリでございます。

中古台だけの新装開店のようにフレッシュさの足りない私の新連載『元・店長カタギリのホール非攻略』の第二回目は、唐突にホールの心臓部に迫ります！

★今回のテーマ。

名前は誰もが知っているのに中身はイマイチよく知られていない謎のマシーン『ホールコンピューター』(以下、ホールコン)の実態についてお伝えいたしますよ。ちなみに今回はホールコンピューターを『ホールコン』と略させて頂きます。ホルコンと略してしまうと、なんだか怪しい業者みたいな気分になりますからね……。

たっぷり自虐、ちょっぴり毒舌。カタギリ節は新連載でも健在です！

★そもそも『ホールコン』って何をする機械なの？

その名の通り、ホールに設置中の遊技機のデータを集計するコンピューター。この説明が最も的確かつ誤解を生みにくい表現ではないでしょうか。

現時点で何パーセントの稼働率なのか、大当り中の台はどれぐらいあるのか。パチンコとスロットそれぞれの機械割数はどの程度か等を、ホールスタッフが把握するための機械ですな。暴露ネタのようなものを期待している方には申し訳ないのですが、ホントにただそれだけの機械なのですよ、ホールコンって。まことしやかに噂されている大当りのタイミングや出玉の総量などをコントロールする機能なんて存在しませんし、俗に言う遠隔のようなプログラムやスイッチ的な要素も皆無です。

ま、「業界人だからホントの事は書けないよね」とか言われるかも知れませんが、もしもホールコンで出玉が制御可能なら、私がとっくに暴露本を書いているか、『ホルコン店長』というタイトルのオカルト漫画の原作でも担当していますよ、破格のギャラを得る代償として、ネット上で叩かれまくるハメになっても……。

日々の割数に悩まされ続けたストレスで頭頂部が薄くなったり、極端に太ったり痩せたりしている店長が全国各地にいるというこの現状こそが、ホールコンに出玉調整機能が無いという何よりの証拠と言えるでしょうね。

★『ホールコン』で集計されるデータには、どんなものがあるの？

最近は設置中の台の大当り発生時刻やスランプグラフ等がリアルタイムで、ユーザーさんがPCやスマホから気軽に見られるようになりましたよね？アレと基本的な部分は同じです。なぜならそういった情報自体がホールコンのデータと連動して、その一部を公開しているだけですから。つまり、一般ユーザーに公開している情報に非公開情報（主に金銭関係）が加わったもの、そう考えて頂けるとイメージは伝わりやすいですかね。

ああいうデータって、台ごとの詳細な情報を知ることが出来ますよね？それらをシマ毎、機種毎、あるいはレート毎といった形にまとめて、かつリアルタイムの総売上や打ち込み数、機械割数なども表示されることで、「ホール関係者が見やすく、かつわかりやすいデータ」になるという訳です。これを可能な限り理解しやすいようにご説明いたしますと「遊技台・及び周辺機器（サンド、計数機、景品払出機等）に入力・出力された、数値化が可能な情報全て」がホールコンに集計される、という感じですかね。

この配線は、パチンコ台の回転数や大当り情報を吸い上げるための配線。知らない人が見たら怪しさ満点の部品ですね。

★『ホールコン』データは、営業にどう活用されてるの？

大別すると「営業中のトラブル早期発見」と「閉店後の検証」です。

前者であれば紙幣が投入された台の記録やカード残高の利用履歴が検索できるため、お客様のカード紛失時や盗難発生時の状況確認の場面でホールコンが役立ちます。また、営業中に払い出し状況の異常データが検出された場合はスタッフのインカムを通じてアラームが鳴り、遊技台の不具合や周辺機器の故障、あるいは来店客の不正行為等にいち早く気付けます。

後者は主に翌日の調整用の資料、と考えてもらえれば良いでしょう。例えば導入2日目の新台の稼働は昨日と比べてどうだったかな、とか、昨日よりちょっとアケておいたシマの稼働は上がったのかな、とか、据え置きにしておいた設定6の台は今日どうなったかな、みたいなことを、調整担当者さんがホールコンのデータを見ながらチェックするという訳です。

★『ホールコン』を導入するのに、どれぐらいの金額がかかるの？

系列店の100台にも満たない小さなスロ専に、中古のホールコンを導入した際の費用は概ね500万円ちょい。

今から5年ほど前に残念ながら私が潰してしまった300台弱のホールに、新しいシステムを導入しようとした際の見積額が1,400万円以上。この金額だけではまったくピンとこないのでウチの店の営業部長に相場の目安を聞いてみたのですが「ホールコンの定価なんて、あってないようなもの」という悟りを開いたような返答でジ・エンド。要するに業者さんとの「お付き合い」の度合いによって大きく変わるものなのでしょうね。

★カタギリ物語。

今でこそコンピューターもプリンターも各段な進化していますから、データの集計自体はもちろん、データ印字も瞬時に行えるようになりました。

……が、当然ながら昔はマイコン（！）や印刷機も超が付くほどの旧式ですから、データ収集や印刷作業だけで小1時間近く費やしていた時代がありましてね。営業終了後にそんなことをやっていたらキリが無いや、という訳で、閉店1時間前には「既に閉店した」と仮定して営業データを吸い上げて、その結果を印字するのですが、この作業がまた大変。あえて文字にすると、こんな感じですよ。

「ウィーーーン、ガシャン、ガシャン、ピリリ、ピリリ、ピー、ウィーーーン」

これが約40分間繰り返されて当日の営業データが印刷される訳です。当然ながら、その印字動作をバカみたいに見つめているヒマはありませんので、オンボロマシンの作動中に閉店間際の島金庫から現金をせっせと回収して、やっと事務所に戻ってきたと思いきや印刷機がビタ止まり。店内に流れている「蛍の光」を事務所で聞きながら、焦って紙詰まりを直す、みたいな面倒臭いことを一人でやるハメになるんですよ、小さいパチ屋だと。

これが「古き、良くない思い出」のひとつです。思い出してもイライラしますよ。いやホント、無駄な苦労は昔より随分と減りましたね、パチンコ業界も……。

★『ホールコン』のまとめ。

そんな訳で、今回のまとめ。迅速なトラブル対応やスムーズな利益調整業務が行えるようになったのは、すべてホールコンのデータ処理速度が劇的に向上したおかげです。が、その一方で設備投資に関する負担額は増える一方。つまり便利になっても儲けが増えた訳ではない、というのが現状であります。これはギミックが派手になった遊技台にも同じことが言えるでしょうね。演出は進化して見栄えは良くなった分、価格も上昇する一方ですから……。　

もちろんホールコンの進化によって店舗で働くスタッフさんの労働環境が改善されることも大切ですが、ホールは「お金の遣い方」については今のような時代だからこそ、より真剣に考える必要があると思います。事務所やホールへ導入しようとしている設備、サービス、遊技台は、本当にお客様が望んでいるものなのか。自分たちだけの自己満足に終わっていないか。よりシビアな視点で営業に臨まなければ「しくじり店長」が増えるだけになってしまいますからね。

ホールコンの進歩に負けないよう、人も成長を続けていかなければなりませんよね！

★いつだってテーマ募集。

必ずしもお答え出来るわけではありませんが、テーマとして取り上げて欲しいことがございましたら、どうぞお気軽にコメント欄に書き込みをお願い致します。

ネタ切れしましたら、当連載は終了でございますゆえ。

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この記事へのコメント（4 件）

元・店長カタギリ: 投稿日：2018/09/14; あやこさま。

会員カードを作ってもらうコツですか、なかなか難しいですね～！
いくつか挙げてみますと、
・カードのデザインを変える
（自社のゆるキャラや、アニメのキャラクターを採用）

・カードを作った際の特典をしっかりアピールする
・カードを作った時の粗品をご案内する「モノで釣る作戦」
・男性客には若い女性が、女性客にはイケメン男子が声をかける
・開店前の「お客さんが暇な時間」に声をかける
・出玉をたくさん出している「気分の良い人」に声をかける

他にもいくつかありますが、やはり「声をかける」のが基本になりますね。
絶対に作らないタイプの人以外は「店員さんに言われたら作っても良い」という方が意外に多いですからね。

元・店長カタギリ: 投稿日：2018/09/14; はらいそさま。

無名メーカーの自販機は大手（コ〇・コーラやサン〇リー等）よりロイヤリティーが高い場合が多く、割合が大きくなっているために設置することが大半だと思います。
要するに「店がより儲かるから」導入するという訳ですね。

そのためホールも無名メーカーの自販機に切り替えようとする場合も多いのですが、大手の自販機は途中で解約しようとすると違約金を取られる場合がほとんどなんですよね。
このあたりは携帯会社の手法と同じですな（笑）。

あやこ: 投稿日：2018/08/24; わたしもパチンコ店の事務職なのでホールコンを見ますが遠隔機能は付いてないなって思いました。
会員カードのおすすめとか、カタギリさんもやってましたか？作ってもらうコツとかあれば教えてほしいです(^｡^)

はらいそ: 投稿日：2018/08/24; 自販機とかかなあ。昔、変なホールに行くとメッコールとか売ってる自販機があったりしたんですけど。あの辺はどういう理由で導入するのかが知りたいですね。

元・店長カタギリ: 代表作：しくじり店長

シルバ〇アファミリーみたいに小さなパチンコ店の責任者から一転、雑巾がけがメインの業務となってしまった事務員へとグレードダウン。そんな設定①のスランプグラフのような半生を、隔週水曜日に連載させて頂いております。タイトルは「しくじり店長」。パチ屋の店長が平社員へと降格していく逆サクセスストーリーを、海物語シリーズの泡リーチを見つめるような気分でお読みください。