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人生のヘソ~新インタビュー・ウィズ・スロッター

人生のヘソ~新インタビュー・ウィズ・スロッター

2022.12.01

パチスロライター射駒タケシの決断。半生と後輩ライターへの想い。

あしの あしの   人生のヘソ~新インタビュー・ウィズ・スロッター

パチンコ・パチスロ業界にかかわる著名人のみなさんに「人生」について語って頂き、そこから何かしらの学びを得ましょう! というこちらの企画。今回のターゲットはついに登場! 射駒タケシさんです。

射駒さんはもう説明不要なレベルで超有名な方なのですが一応説明しとくと、パチスロ必勝本のライターさんであり、あの『やんちゃブギ』(辰巳出版)の主人公、兼監修を務めておられる方です。近年は誌面はもちろん動画でもバリバリ活躍されておられるので、若い方はむしろそっちでおなじみかもしれません。

かなり男気溢れる方で、さらに単純にかっこええ事から様々なエピソードに氏の名を挙げるライターさんは数知れず。こちらインタビューウィズスロッター上では天草ヤスヲさんが最も尊敬するライターさんとしてその名を挙げたのはもちろんの事、ラッシーさんが必勝本入りするきっかけになった方であったり、また嵐さんが氏のことを「兄さん」と呼んでたのも非常に印象的でした。

さあさあ、そんな射駒タケシさんの人生における「最も大きな選択」とは。実際に聞いていきましょう。ちなみに今回はあしのが聞き役ではありますが、我らがパチ7編集長、そしてパチスロ必勝本の後輩ライターかつパチ7ライターであるラッシーさんにもご同席頂いております。 それではどうぞ!
 

▲ラッシーさんは、なぜ謝罪しているのでしょうか(笑)


 

★劇団員とパチスロライターの二択

▲演劇とパチスロライターの選択が明確な分岐点

あしの
「射駒さんどうも、あしのと申します……!」

射駒タケシ氏(以下、射駒氏)
「どうも、射駒タケシです。……あれ? はじめまして、じゃないですよね?」

あしの
「はい、そうなんですよ。実は一昨年くらいにちょびっとご挨拶させて頂いた事があって……」

射駒氏
「ですよね! そうそう。覚えてますよ」

あしの
「うわ~もう恐縮です。実際こうやってしっかりお話させて頂くのは今日が初なので、改めまして、本日はどうかよろしくお願いいたします……!」

射駒氏
「こちらこそ。よろしくお願いします……!」

あしの
「今日はインタビュー企画なのですが、最初にテーマを説明しますと、射駒さんに人生についてお聞きして、特にそのなかでも一番大きな『選択』は何だったのかというのを掘っていき、学びを得ましょう、みたいな感じでして……」

射駒氏
「なるほど……。人生の選択で言うと、いっこ明確にありますね」

あしの
「明確に! そしたらまずそれを伺って、遡ってから話を聞いていく感じにしましょうか……! その選択っていうのは、どんな感じのですか?」

射駒氏
「俺はもともとライターやる前からバンドと劇団をやってんたんですよ。で、ある時にライターの仕事が忙しくなって……。舞台って結構時間かかるじゃないですか。練習一ヶ月とか二ヶ月とか。公演もあって。それでライターの仕事がおそろかになることがあったんですね」

あしの
「ああ、なるほど……、その辺のバランスが難しいみたいな」

射駒氏
「そうですね。これどうしようかなぁ……って。当時30になったばっかりの頃。だから19年くらい前かなぁ。凄く忙しくなってしまったタイミングで『これはどっちつかずじゃイカンぞ』と。どっちか選ばきゃいけなくなったんですけどホントに悩んで、そしてライターを取りました

あしの
「ああ、じゃあもし、別の世界線みたいなのがあったら、劇団のほうでガッツリやってる未来というのも……」

射駒氏
「そうですね。あった『かも』しれない」

あしの
「19年前といったら2003年。5号機になる前か……。当時ってパチンコ・パチスロを取り巻く状況とかってまだイケイケじゃないですか。それって、ライターを選んだ理由とかにも関係してますか?」

射駒氏
「いや。全くないですね。例えば忙しくなってきたからコッチを取る、とかじゃなくて、単純に天秤にかけたんですよ。『やってて楽しいのはどっちやろ』って。それで今までやってきたバンドとか劇団よりも俺は『ライターのほうが楽しい』と思ったんですね。それやったら、こっち取りたい。別に先のこととか考えてないですよ。たとえ来月仕事なくなったとしても、こっちを取る、と」

あしの
「おおお……編集長……」

パチ7編集長(以下、編集長)
「ん?」

あしの
「射駒さん、やっぱめっちゃカッコいいですね……」

編集長
「え、いまさらそれいう?(笑)」

あしの
「あ、そうだ。全然関係ない話するんですけどいいですか?」

射駒氏
「ええ、どうぞ」

あしの
「あのー、こないだPOKKA吉田さんと酒呑んだんですね。で、ちょうどその日、射駒さんと仕事してたらしくてその話になったんですけど、POKKAさんベロンベロンに酔払いながら『タケちゃんカッコええねん』って30回くらい言ってました

編集長
「なんの話だよ(笑)」

タケちゃん
「(笑)」

あしの
「すみません話の腰を。ええと、ライターの道を取った。というところなんですけど、そしたらそういう風な決断に到るまでの話を、ちょっと遡って聞いていきましょうか!」

 

★射駒タケシの幼少期

▲アニキが初めて打ったパチスロ『ファイアーバード7U/1985年』

あしの
「射駒さん、幼少期を振り返って、ご自身はどんな子だったと思いますか?」

射駒氏
「ホンマもう、一言でいうと『元気な子』ですよ。も~わかりやすい。とにかく外でずっと遊んでました」

あしの
「ご兄弟はおられましたっけ?」

射駒氏
「いっこ上の兄貴がいます」

あしの
「仲良かったです?」

射駒氏
「いや全然。16くらいまでは、いつ(自主規制)かなァと思ってました。めちゃくちゃ仲悪かった」

一同
「(笑)」

射駒氏
「いっこしか違わんのに兄貴ヅラしてくるんですよ。それが腹たって『なンやねんこいつ』……ってずっと思ってました(笑)」

あしの
「それが16からは変わったわけですね?」

射駒氏
「その頃兄貴がバンド組んで、ライブやりたいって。でもベースがいなかったんですね。俺ギターちょっと弾けてたんですけど兄貴が『お前ギター弾けるんやったらベースも弾けるからやってくれよ』って言ってきて。じゃあええよ、って練習して。そんで一緒にライブとかやってたらだんだん仲良くなっていきましたね」

あしの
「で今は仲良しと。おお……バンド。イメージ通りです。もちろんパチスロも学生時代からハマってた感じですか?」

射駒氏
「もちろんもちろん。もう15、16歳から……。最初に打ったのが1.5号機の『ファイアーバード7U』(ユニバーサル)ですね」
※パチンコパチスロは18歳になってから

あしの
「じゃあもうほぼパチスロの黎明から……」

ラッシーさん(以下、ラッシー)
「ユニバの本社に行ったら昔の『トロピカーナ』とか飾ってあるじゃないですか。あれホールで打ったことあるんですよタケシさん。すげーなと(笑)」

射駒氏
「あるある打ったこと(笑) あれは遅れの最初の奴で……。成立ゲームでリールが『クイッ』ってなってから回るんですよね。それを今は『遅れ』みたいに言ってるんですけど、当時の俺らは『ひっかかり』とか呼んでて。あとから『遅れ』って呼び始めたんちゃうかなぁ……。なんかそれは覚えてます」

あしの
「生き字引……! 当時からパチスロに対して偏見とかは全然無かった感じですか。怖いとか。行っちゃ駄目なところだ、みたいな」

射駒氏
「うちはオトンがそういうのが好きで、ちっちゃい頃から連れてって貰ってたんですね。だから全然」

編集長
「お父さんは何されてた方なんですか?」

射駒氏
「リアルにいうと……ホントに雀荘に入り浸って麻雀で食ってたり……。なんかパチンコの攻略みたいなので食ってたり……」

編集長
「オトーン!(笑)」

あしの
「失礼な話、定職、みたいなのは……」

射駒氏
「まあ……ついてない、みたいな感じでしたね。だからある時はプロボーラーだったりとか。一時期よしもとに所属してましたよ」

あしの
「(笑)」

射駒氏
「そんで色々やってるうちに子供が二人できて『こんなんで食わしてたらアカン!』ってなって、その後は外に働きに出るようになりました」

あしの
「すげ。ドラマみたい」

ラッシー
「漫画の世界ですよもう。タケシさんのエピソード聞いたら、アレ? 『麻雀放浪記』の話してんのかな? って思いますもん」

編集長
「お父さんのインタビューしたいな……」

射駒氏
「(笑)」

あしの
「何かお父さんとパチンコにまつわるエピソード頂いてもいいですか?」

射駒氏
「あります。今思い出したんですけど俺が16の頃……当時のパチスロは2号機時代かな? 『ベンハー』(大東音響)、『アラジン』(ニイガタ電子)とか。俺がそういうの打ちに行ってた時に、オトンは同じ店でパチンコを打ってたんですよね。それ見つけて『ああ、オトンがおるな』と思って、俺はそのままスーッとパチスロの方いってバーッと打ち始めたんです」

あしの
「そこは声をかけないんですね」

射駒氏
「うん、特にかけず。で、暫く打ってたらオトンが俺んとこ来て、『おいちょっと5000円貸してくれ』って

一同
「(笑)」

あしの
「それ16の息子の気持ちたるや……どうだったんですか?」

射駒氏
「まあ、ええよ……って」

一同
「(笑)」

射駒氏
「それが何回かあったんですよ。いうても16の息子にそんな何回もよう借りれんなコイツ! って。そう思ったのは覚えてますね」

あしの
「でも一応『くれ』じゃなくて、『貸してくれ』なんですね。そこは良かった」

射駒氏
「返して貰った記憶はないけどね……!」

編集長
「オトン……!(笑)」

ラッシー
「だからもう漫画の世界の話なんですよ。『連ちゃんパパ』とかと同じ世界観なんです」

射駒氏
「そんなオトンも今は週に1回か2回、趣味で1パチを打ってます」

あしの
「ああ、いい距離感! 今でも一緒に打ったりするんですか?」

射駒氏
「俺が大阪帰った時とかは『一緒に行こうよ!』ってなりますね。で、そういう時は、なんか知らんけど俺に出してもらえると思ってんのか、ふふ……4円に座るんですよ(笑)」

編集長
「ああ、なんかいいエピソードだ……」

あしの
「ね! ホッコリね。お母さんはどんな方なんですか?」

射駒氏
「オカンは逆に、ギャンブル嫌いなんですよ。だから俺がこういう仕事してるって知った時の第一声が『あんたホンマ、お父さんみたいな事して!』でした(笑) なんの為に東京いったん、みたいな。でもそんなオカンも何だかんだ嬉しかったみたいで、雑誌とか買って読んでますよ」

あしの
「あらら。お母さんギャンブルやらないのに読んでるんだ。それ嬉しいですね……!」

射駒氏
「そう。だからうちの後輩の事とかも全員知ってるんですよ。ラッシーも知ってるし。直接会ったことはないけど。……ないよな?」

ラッシー
「ないですね。タケシさんは山形のウチの実家に来たことはありますけど」

射駒氏
「そう。行った行った。ラッシーおらんのにな」

あしの
「どういう状況ですかそれ(笑)」

ラッシー
「雑誌でDVDの収録が山形であったんですよ。それで折角だから勝手にラッシーの実家に行こうってなったみたいです。でこっちで仕事してたらタケシさんから電話掛かってきて『いま山形の老舗のソバ屋にいて、そこの女将に代わる』って言われて。何の話か全然分からないまんま電話代わったらうちのオカンだった、みたいな」

編集長
イカれてますね必勝本!

あしの
「仲いいなぁ……。独特っすねホント」

ラッシー
「確かに。必勝本はちょっと独特かも知れないです」

射駒氏
「ラッシーのお母さんは料理がむちゃくちゃ上手いんですよ。ホンマ美味しかったァ……」

ラッシー
「ウチの両親はタケシさんの事を『あんな男前見たことない』って大絶賛してました。で、ずっと茶の間にサイン飾ってあります。射駒タケシ!って。全然パチスロ知らないのに」

射駒氏
「(笑)」

 

★射駒タケシの学生時代

▲パチスロに真摯に取り組んだ学生の今

あしの
「射駒さん、最初打った『ファイアーバード7U』は勝ったとか負けたとか覚えてますか?」

射駒氏
「当たったのは覚えてます。でも幾ら使ったかが定かではないんですよ。なので詳しくは分かんないですね。ただ『うわ、パチスロめちゃくちゃ勝てるやん』みたいなのは思わなかったんで、勝ってたとしてもそんなに……」

あしの
「じゃあ、トントンくらい……?」

射駒氏
「うん、そんくらいやと思います」

あしの
「そしたら、じゃあ最初はトントンで……そんでどっかのタイミングでパチスロにハマった! みたいなのってあると思うんですよ。それっていつかわかります?」

射駒氏
「それは完全に『パルサーXX』(日活興行、現・NET)ですね。あれでパチスロの仕組みというのを初めて覚えたんです。要は成立したらボーナスが揃えられるようになります、ボーナス狙わなかったらリーチ目が出ます、という部分ですね。これで『リーチ目を覚える楽しみ』というのを覚えたんですよ。マジで何千とあるリーチ目を大げさじゃなくて全部覚えました」

あしの
「全部! それって当時ってどうやってリーチ目覚えたりしてたんですか? まだ雑誌とかもあんま無いですよね」

射駒氏
「だからもう、自分で全部打って、ひとつひとつ確認して覚えて……。あと隣の人の出目とかもめっちゃ見てたんで。パッとみて『あら、あの目なんやろ?』と思って次のゲームでリーチ目出たりしたら、『あ、やっぱさっきので入ってたんや』と。そういうのでうわッ、パチスロ面白いなあ……って」

あしの
「早いっすね。1.5号機で。なんだろう。パチスロに真摯に取り組む学生……みたいな。すごいそんな感じがします」

射駒氏
「(笑)そんで、俺の場合は勝った負けたじゃなくて、リーチ目を覚える事で周りとコミュニケーション取れるのが嬉しかったんですよ。隣の出目見て『おっちゃんそれ入ってるで。揃えたろか?』って。それやるのがもう楽しくてしょうがなかった」

あしの
「ホスピタリティですねぇ」

射駒氏
「それこそ当時よく行ってたホールが2件あって、そこに来る常連のおじちゃんおばちゃんたち全員からよく知られてて……。だから俺店員さんちゃうのに、こうやって手ェ挙げられて、リーチ目出たん? んじゃ揃えるわ……ってやってました」

あしの
「当時の常連さんから、なんて呼ばれてました?」

射駒氏
『目押しのお兄ちゃん』

一同
「(笑)」

射駒氏
「だから俺、勝つ為にとかじゃないから、マジで1円も持たずにホールに行ったりしてましたよ」

あしの
「すごいな……。ただ目押しをしに、ってことですよね」

射駒氏
「そうそう。こうやってホール歩いて、呼ばれたら目押しして、そしたら『ありがとう、お礼にこれ打ちなよ』って何十枚かメダル貰って、それでちょっと打って、無くなったらまたこう、ホールを歩いて(笑)」

ラッシー
「もうホールの妖精ですよ(笑)」

編集長
「牧歌的だなぁその頃のホール……いいなぁ……!」

あしの
「ほんとそうですね。今だったら即出禁でしょうねぇ……世知辛い……」

射駒氏
「いやあ、ホントいい時代でしたよね当時。あの頃ホンマにホールをウロウロしすぎて副店長から『おまえいい加減帰れよ』って言われて。『ええやん、俺この雰囲気が好きやねん』っていって居座ってたら太陽電子(現・タイヨーエレック)の『ワイワイワイ』っていうアレパチの扉をその人がガッと開けて、デジタルが当たるまで玉を直接入れてくれて、んで当たったら『ほら、右打ちせえ』って」
※あくまでも大昔のおとぎ話的なお話としてお聞きください

あしの
「お小遣いや……!」

編集長
「なにそのサービス……!」

射駒氏
「そんで大当り終わって『良かったな。ちゃんと帰れよ』って言われて、ありがとう! ってお礼して交換して、1万2千円くらいになったんかな? でも、お金持ったらパチスロ打ちたくなるじゃないですか。だからまたその店入って打って。さっきの副店長に見つかって『お前、帰れ言うたやないか!』って(笑)」

あしの
「うわ、すっげ。なんですかその話……。おもしろッ」

ラッシー
「おとぎ話みたいですよね何か。いいなぁ……。そういう文化を残していきたいですね」

編集長
「ね。ホントそう思うね。そういう事なんだよなぁ国民の娯楽って……」
※パチンコパチスロは18歳になってから!

あしの
「ちょっと意外なんですけど、僕らからすると射駒さんってガチのひと! みたいなイメージがどうしてもあるんですよ。最初からそうじゃなかったんですね」

射駒氏
「最初はもう、楽しくて打ってるだけですよ。なんだろう。ホールに行かないと落ち着かないんですよね。だから全然彼女も出来んかったし、出来ても長続きしない。だって彼女との時間よりホールに行くのを選んでたから」

あしの
「……この頃の話で高校1年とか2年とかですよね。当時って進路とかどうする予定だったんですか。目標というか夢というか」

射駒氏
「うーん、うちは貧乏だったから。小学5年くらいの頃にはボンヤリ『うちは進学は出来ないんやろな』と思ってて。別に行きたくもなかったし、まあいいか、働くか……って決めてたんですね。だからそれ以降、1ミリも勉強してないんですよ。まあそれ以前もあんまりしてなかったですけど(笑)」

あしの
「あー、悟りみたいな」

射駒氏
「そう。悟ってしまってたんですね。だからもう中学の頃とか『テストを受ける』っていう概念が無くて、テストの日は学校いかなかったんです。受けても高校行かないから俺には関係ないと」

あしの
「中学出たら、すぐ働こう……!」

射駒氏
「って思ってたんですけどね。中学の頃の進路指導の先生が、いわゆる熱血教師みたいな人で。俺とか周りのツレに『お前らは放っといたら何するか分からんから、とりあえず高校生になれ』って」

編集長
「なにするか分からんから(笑)」

射駒氏
「でもウチお金もないし……って言ったら『いや普通の高校なんかそんな掛からんから行けるで』って。何やったらお母さんにも話してあげるからって言われたんですけど、いや行きたくない言うてるやん、みたいな。でも結局その先生がどっからかむちゃくちゃ定員割れしてる高校見つけてきて。俺とツレたち6人くらいの願書を勝手に送って……

あしの
「勝手に!?」

射駒氏
「ホンマいま思うとむちゃくちゃな話なんですけど、そこまでやった上で『行く、行かへんはお前らに選択権は無い。試験にいって名前だけ書け!』って」

あしの
「ちょ! マジで漫画ですね……!」

射駒氏
「そこまで言うんやったら名前だけ書きに行ったるわ。って全員で遊び半分で受けにいって、そんで全員受かるっていう(笑)」

編集長
「それは鈴蘭の話ですか(笑)」
※鈴蘭高校……大人気漫画「クローズ」「ワースト」に出てくるヤンキー高。別名「不良のオリンピック」

射駒氏
「いやいや(笑)でもそんな感じでした。全大阪のどうしようもない奴が集まってるみたいな……。でも行ってみたら結局、喧嘩とかじゃなくて、似た者同士が集まってるだけなんですよ。だからめちゃめちゃ仲良くなりました。え、お前パチンコやるの? お前んちの地元のホールどんな感じなん? って。マジで? じゃあ帰りお前んち行くわ! え、『センチュリー21』(瑞穂製作所、現・ミズホ)なにこれ7でかァ! とか(笑)」

あしの
「どんな高校ですか(笑)」

ラッシー
「ネットフリックスでドラマ化したいですね」

編集長
「シーズン1のクライマックスは勝手に願書送られるところだろうね……」

射駒氏
「(笑)なので、別に夢とかは持ったことがないんですよ。何かに対して一生懸命やったことがなかった。諦めてたわけじゃないけど、現実を見るのが早かったんですね。高校も行ってみたら楽しかったですけど、目的があったわけじゃないんで、だんだんと行かなくなってきて、また好きなことをやるようになっていきました」

あしの
「好きなことといえばやっぱパチンコの他に、バンドと……」

射駒氏
「あとはバイクも。バイクってお金かかるんですよ。だから今まで楽しく打つだけだったパチスロも、どっかで『ちゃんと勝たないとな』って意識になって、それで新装とか開店プロみたいなんをやり始めるんです

あしの
「でた。開店プロ。あれって、なんかそういうネットワークに入るみたいな感じなんですか?」

射駒氏
「ネットワークというか、ああいうことをやってると知り合いがめっちゃ増えていくんですよ。そこから色々状況を聞いて、例えば攻略について耳にしたら、それを自分で試してみたり」

あしの
「どっかの軍団みたいなのに所属したりとか……」

射駒氏
「ああ、全然。俺はそれはなくて、ずっと一人で。たまに友達と一緒に行くくらいでした。あとはもう知り合いから他の地域の情報を聞いて、一人で行って……。そんな感じで立ち回ってましたね」

あしの
「当時ってやっぱり勝ちやすかったですか?」

射駒氏
今よりかは全然勝ちやすかったですよ。開店さえ狙っとけばね。これが18の頃なんですけど、半年で車買ったりしてたんで」

ラッシー
「何を買ったんですか?」

射駒氏
「最初はねぇ、中古で60万くらいの、真っ黒なクラウン。フルスモークの

ラッシー
「10代でフルスモのクラウン乗ってたんですか!」

射駒氏
「うん(笑) でもやっぱ半年くらい乗ってたら『なんかこれ違うな』って思って、欲しいっていってた知り合いに80万でそれ売って(笑)」

あしの
「ちょっと利益乗っけるんですねそこは(笑)」

ラッシー
「そこの立ち回りも上手い(笑)」

射駒氏
「んで次に250万くらいのスープラ、現金で買いました

編集長
「やば……18で……!」

あしの
「現金ってのが凄いですね」

射駒氏
「だって俺、銀行の口座なんか持ってなかったですもん。必要性がなくて。だいぶ大人になるまで持ってなかった。だから今思うと頭おかしいんですけど、アタッシュケースに現金入れて持ち歩いてて……

あしの
「それ刑事ドラマの身代金の受け渡しシーン以外で見たことないですよ」

ラッシー
「全部絵になんだよなぁ……!」

射駒氏
「ホントにねぇ、適当に生きてただけなんで。何も考えてなかったんですよね。パチスロでずっと食っていこうとも思ってなかったし、やってて面白いし、勝てるし……けどこんなんずっとは続かへんってのも分かってたし

編集長
「あ、そうなんですね。何かそんだけスープラ買うくらい勝ってたら、ずっとこれでやってこう! とか思っちゃいそうですけども」

射駒氏
「それが全然なかったんですよね。むしろ『いつか駄目になる』と思ってたし『駄目になったらその時かんがえよ』と思ってました」

あしの
「メンタル的にはどうでした? なんかヤングさんとかもそうですけど、開店プロずっとやってるとイヤになってくる……みたいな」

射駒氏
「それはね。あります。365日ずっとホールに通ってるわけじゃないですか。毎日毎日ずっとですよ。そしたらふと『なにしてるんやろな俺』って思ってくるんですよ。『環境変えよっかなァ』って。それで、これもホントに思いつきなんですけど『東京いこう』って決めたんです。いきなり『俺来週から東京いくわ』って」

あしの
「え、いきなりっすか。なんかツテとかあったわけじゃなく」

射駒氏
「全然無いです。ホント。ツレと呑んでるときにいきなり決めました。新幹線で行こうと思ったんですけど、何かもったいないなァって思って、知り合いの長距離トラックの運ちゃんに『来週、関東行きのトラックある?』って聞いたら『あるよ』って。『俺代わりに運転するから乗してぇや』ってお願いして……」

ラッシー
「上京の仕方がアメリカ人ですからね。ニューヨークまでヒッチハイクしたトレーラーで行くみたいな」

あしの
「ドラマのシーズン1のエンドロールでは高速道路を走るトラックを空撮したいっすね……」

 

★射駒タケシの上京物語

射駒氏
「そんで、そのトラックを8時間くらい運転して……朝の5時とかに渋谷に着いて。ああ、ここが渋谷かァ……ああ、センター街や! って」

あしの
「いきなりセンター街!」

射駒氏
「家もないし何するかも決めてないから、とりあえずその辺ウロウロしてたらマクドナルドが開いてたんですね。え、こんな時間にマクドナルド開いてんの! ってちょっとびっくりして。他に行くところもないからそこ入って、でハンバーガー食って2時間くらい寝てたんかな……。そんで、起きてどうすっかなぁ、よし、とりあえずホール探そうって(笑)

編集長
「やっぱ、部屋は探さないんだよなぁ。まずホールですよね!」

ラッシー
「何からなにまで絵になんだよなぁ……!」

あしの
「その時って何歳でした?」

射駒氏
「当時、俺が21歳。もう4号機になってる頃で、パチスロでいうと『ニューパルサー』(山佐)が全盛期。パチンコは『綱取物語』(平和)とか。モーニングはだいぶ減ってきた頃ですね。そんで、渋谷ウロウロしてたら、最初一件だけやったエスパスのあの細長いビル見つけて、うわ、ここスロ専なんや! って」

あしの
「わお。もうスロ専あったんや……」

射駒氏
「ね、びっくりするでしょ。もうあったんですよ。早かったんですよエスパス。あとグリンピもですけど、当時俺スロ専なんかあるの知らんでびっくりして……。で、並んでる兄ちゃんたちに『ここ何の台あんの?』って聞いて」

あしの
「コミュ力……!」

射駒氏
「そしたら『こないだ入ったコンドルが多分一番熱いよ』って。あ、コンドルあるんや、そしたらここでええやんって並んで。そしたら当時そこが3階が全部コンドルやったんですよ。しかも7枚。俺は7.6しか知らなかったんで『めっちゃええやん、全然勝てる』って。そっから暫くその店で打って。カプセルホテル泊まったりビジホ泊まったりしながら……」
※7枚=7枚交換、7.6枚=7.6枚交換

あしの
「それはどのくらいの期間ですか?」

射駒氏
「そこはねぇ、一週間くらい。それで『あら、結局東京来てもやってること一緒かァ』って気づいて」

編集長
「思いました俺も。完全に一緒ですよね(笑)」

射駒氏
「そうなんですよ。だからそこでちょっと悩むんですよね。大阪帰るかなァ……。いや、帰ってもなァ……。折角、東京来たからなんかチャレンジしたいなァ……。とりあえず、パチスロかなァ、みたいな」

あしの
「モラトリアムのドツボにはまってますね……!」

射駒氏
「そんな時に、5つ上の大阪の先輩にバッタリ会ったんですよ。渋谷で。ホントにたまたま。すれ違った時にパッと顔見て、あら、○○さんですか? って声かけたらそうそう。覚えてる? 折角やから一緒にメシ食いにいこうや、みたいな」

あしの
「うわ、そんな偶然あるんだ……」

射駒氏
「んで、メシ食いながら『今何やってるんですか』って聞いたら『お笑い芸人やってる、全然食えてへんけど』って。そっち何やってんの? って聞かれて『いや、なんとなくこっち来てパチスロ打ってます』『なにそれ、食えんの?』『はい、まあボチボチ』みたいな。で、なんか『住むところ無いならウチに来ればいいやん』って」

あしの
「おお!住処が!」

射駒氏
「いや、でもあんまり知らない人だったんで『いやいいですよ、気ぃ使うし』『ええよええよ、住めばええやん』って。で『ええやん、ええやん』って言うから俺も断りきれずに最後は『じゃあ分かりました、寝泊まりさせて貰います』って」

編集長
「なんかちょっと警戒しちゃいますねそれ」

射駒氏
「その人、蓋を開けてみればただめッちゃくちゃいい人だったんやけどね」

編集長
「(笑)」

射駒氏
「その人はお笑いだけでは食べて行けないんでイタ飯屋でずっとアルバイトしてたんだけども、ある時『店が忙しいから手伝ってくれへん?』って言われて。俺も世話になってるから断れんくて……。だから俺暫くイタ飯屋で働いてたんですよ。24くらいまでかなぁ

あしの
「うお、結構長い……。そうなんですね! これ、いっこの場所でガッツリ働くというのは、そこが初めてな感じですか?」

射駒氏
「そう。これが初めて。最初は断れんくて始めた仕事だったんですけど、中の人がかなり良くしてくれて。で、俺料理も好きなんですよ。だからやってみたらこれも結構楽しくて……」

あしの
「それは、もちろん稼働もしながら、ですよね」

射駒氏
「うん。それはもちろん。働きながらもパチスロ打ってたし、バイトに入らない期間も結構あったんで、その時は集中的に稼働して……とかやってましたね。そんで、そういう風にしてイタ飯屋に居る時に、一緒に働いてた人に俳優を目指して芸能事務所入ってるやつがいて。あるとき俺に『そういうの興味ないの?』って。タケシ男前やしやれよ、って言われて。いやそんな事無いし、やりたいと思ったこともないからええよ。って断ってたんですね。芝居なんかでけへんって。いやいや一回事務所の社長に言ったるから。いやええってええって……」

編集長
「みんな強引(笑)」

あしの
「世話するのが好きな人が周りに多いんですね」

ラッシー
「人柄。これはもう人柄ですよタケシさんの」

射駒氏
「(笑)そいつがすごい熱意を持って誘ってくれて。結局社長まで話が行って。社長も、わかった、じゃあ週に2.3回レッスンするから……って」

あしの
「トントン拍子!」

編集長
「それ、どんなレッスンなんですか?」

射駒氏
「演技とか、あと謎にダンスとか……。だから俺別にやりたくなかったんで『俺お金ないっすよ』って言って断ってたんですけど、社長が『別にいいよ』って。まああんまりレッスンもいかなかったですけど(笑) とにかく、そんな感じでやってるうちに最初声かけてくれた奴とどんどん仲良くなったんですね。で、そいつがめちゃくちゃ熱い奴で、ある時『自分たちで劇団やりたい』って言い始めて、まあそいつが言うんやったら、俺も手伝おうか? で、劇団を立ち上げることになったんですね」

あしの
「でた。『海賊船』ですよね」

射駒氏
「そうです。最初は手伝うつもりで立ち上げたんですけど、ゼロから何かを立ち上げるというのは、やってみたら面白かったですね。それこそ全部自分たちで……。22から、30まで。だから8年くらいやってました」

あしの
「今までパチスロと、それからバンド。まあバンドはちょっと演劇とニアですけども、少なくともパチスロと演劇って全然違うと思うんですよ。色々学ぶ事も多かったと思うんですが、何かありましたか? やってみて」

射駒氏
「学びは……『人に迷惑かけたらアカンからちゃんとしよう』っていう事ですね」

一同
「(笑)」

射駒氏
「パチスロってひとりじゃないですか。でも舞台って、いろんな人で作るんですよ。俺がセリフを言わなかったら、次の人も言えないし」

あしの
「確かに……」

射駒氏
「最初の頃は、まあ別にそんなん本番前にパパッと覚えればいいやん……ぐらいの感じでやってたんですけど、本番前の立ち稽古で俺だけ本(台本)持ってるとかやと、なんか進みが悪いし。そっか、俺が芝居ちゃんとせんかったら、みんな出来なくなるんやなって気づいてからは『アカン、ちゃんとしよ……』って」

編集長
「その時一緒にやってた方々って、多分ずっと演劇やってた方ですよね。射駒さんはその時点でまだ始めてキャリアが浅かったと思うんですけど、それで一緒にやれてたってことは、才能あったんじゃないかなと思うんですけど、どうでした?」

射駒氏
「全然。雰囲気ですよ。雰囲気」

あしの
「雰囲気っていうのは、アドリブみたいな……」

射駒氏
「アドリブはねぇ、めっちゃ入れてました。セリフ忘れるから。ただ、ゼロになるってことはないんですよ。あれ、このあと俺セリフやったよな、なんやったけ、あれ、全然出てけえへん……ってなっても、繋がりは分かるんで、ここは『それ駄目だろ!』みたいな感じやったな、みたいな。本と違っても、なんとなく合ってるのを入れるというのは、めちゃくちゃやってた」

編集長
「あー、そういう感じでやるんだ……。なるほど……」

あしの
「振り返ってどうですか。当時の演劇マン時代は」

射駒氏
「例えば練習中とかは時間が、とにかく時間がなくてパチスロも打ちにいけなかったりして大変だったんですけど、これバンドも同じやけど、本番迎えるとめっちゃ楽しいんですよ。やった感もあるし。結局その楽しさが忘れられずにまた次もやるし。繰り返し繰り返しってやってるうちに8年経ちましたね」

ラッシー
「パチ7でやった、あのパチスロ演劇……。アレ今度はタケシさん主演でやりましょうよ」

射駒氏
「俺、本書きますよ(笑)」

あしの
「じゃ俺スポット入れます。スポットライト」

編集長
「じゃあ俺スポットの前に立つな!っていって怒るおじさんやります」

射駒氏
「(笑)」

あしの
「ちょっと生臭い話ですけども、演劇って、お金は稼げてました?」

射駒氏
「全然。最後のほうは結構チケットも捌けてたけど、最初の5年くらいは、下手したらお客さん3人とかもあったり。よく舞台とかで『うわ、今日少な!』とか言うじゃないですか。あれ絶対嘘ですよ。楽屋で言われますからね。『今日3人です』って」

ラッシー
「でも全力でやるんですよね?」

射駒氏
「もちろん全力! なんなら、いつもより全力。だって見てくれてる3人の人に申し訳ないやん。向こうも気まずいハズやから。だからこっちもヘンなテンションで『やったれ!』って。めちゃくちゃアドリブいれたりしてた」

あしの
「当たり回ですねそれ。見てみたい!」

編集長
「そしたら、生活の基盤っていうのはパチスロになるわけですよね。忙しいとキツそうだなぁ……」

射駒氏
「そう。舞台が忙しくなると、パチスロも稼働できなくなるから。で、舞台の予定がいくつかパンパンって入った時に、これパチスロ打ちにいけんぞ、どうしようかなァと思ってる時に、必勝本が今後漫画雑誌を作るかも知れないのでスタッフを募集します、みたいなの見つけて。あ、これええやんって。で応募して。……それが、この業界に入るきっかけだったんですよね」

あしの
「舞台が忙しいからライター!」

射駒氏
「というか、稼働する時間が減ったから、それを何とかするために応募した感じですね。なので忙しくなかったら、もしかしたら今こういう仕事してへんかもしれん」

 

★射駒タケシの選択

▲人生の選択、そのときがきます

編集長
「射駒さんってライターのハシリみたいなイメージがみんなあると思うんですよ。特に表に出るライター、みたいな。最初はもちろんそうじゃなかったんですよね?」

射駒氏
「そうですね。最初は裏方です。漫画雑誌に載る出目の確認とか。そういう仕事をしてました」

あしの
「漫画に載る、あのリーチ目のとかの奴ですよね」

射駒氏
「そうそう。あれね、今は漫画家さんもパチスロみんな打ってるんですけど、当時は打ったこと無い先生が描いてるわけ。だから間違いだらけなの。リーチ目にならへんとかならまだしも、え、これどういうこと? みたいなのばっかりで。最初は『楽勝やな』って思ってたんですけど、やってみると結構辛い作業なんですよ。うわこれ大変やな……って。でも俺が適当になったらもう駄目じゃないですか。最後の砦やから。だからもう最後までちゃんとしよ……って」

あしの
「射駒さん、最初から『パチスロ7』だったんですか?」
※1998年創刊、2020年休刊となったパチスロ漫画雑誌

射駒氏
「うん、そう。でもやってるうちに『パチスロ7やばいぞ』『1年もたずに潰れるかも知れん』ってなってきて。そういう時に『タケシの漫画やろうよ』って編集長から話が来たんですね。『いやいい、別にそういう風なんやりたくないし』って。断ってたんですけど『じゃあ一話だけ』って言われて。いや俺の漫画なんか誰が読むん、俺のことなんか誰も知らないでしょって言ったんですけど、編集長がしのはら勉さんにダメ元でオファーしたらOKが出て。それでもう決まってしまったんですよ。ホントそんな感じで決まったのが『やんちゃブギ』です

あしの
「出ました『やんちゃブギ』!」

編集長
「俺、大ッ好きなんですよ……!  本屋を探しまくって買いました」

ラッシー
「私たちの青春の本ですからね」

射駒氏
「ちょうど話が出た時は『サンダーV』が流行ってたんですけども、どうも半年後に『花火』って台が出るかも知れんっていう情報が流れてきたんですね。そしたら編集長が『タケシくん、これ半年間温めよう』って言い始めて。『長ない?』って思ったんですけども」

一同
「(笑)」

射駒氏
「ああ、分かりました……って。どうも、編集長は『花火』を最終号くらいに持ってくるくらいの気持ちで考えてたみたいなんですが、実際それが載った号が爆発的に売れて。それまでハガキなんか20枚くらいしか来んかったのが200枚とかきて。で編集部としては大盛りあがり。みんなでこれからも雑誌がんばっていくぞ! で、俺がそこから逃げれなくなったの」

一同
「(笑)」

あしの
「たしか最初名前違ったんですよね。なんでしたっけ」

射駒氏
「ふふ……ラスベガス・タケシ

一同
「(笑)」

射駒氏
「編集長が、ギャンブルの頂点はラスベガスだろ! っていって付けたんですよ。いや俺そんな名前いややし、そもそもライターとしてやっていくつもりもないから、つけんでいいですって断ったんですね。射駒って付けたのはしのはらさんです

編集長
「パチスロ漫画の金字塔はそうやって生まれたんだなぁ……。射駒さんからみて、『やんちゃブギ』のヒットの理由ってなんでしょう?」

射駒氏
「それまでは『勝つための立ち回り』みたいな漫画ばっかりだったんですね。勝つのは当然。負けたら悔しい。それは分かるんですけど、そればっかりじゃなくて『楽しみながら』っていう要素があるところが独特やったんちゃうかなァ。勝ちながら楽しむとか、それまで業界にいなかったんで。そんなヌルいこと言ってんなよって思われてたかもしれないんですけど、いや別に俺はそういうスタイルでやってるんで、みたいな。それが、読者の人に刺さったのかなァ……と」

編集長
「楽しみ方を提示する、みたいな要素ですよね」

射駒氏
「そう。例えば『花火百景』とかって、ボーナス成立したらプチRT入るやん。あれリーチ目出たら1枚がけしてさっさと揃えるってひとが多いんですけど、俺はあと2ゲームくらい回したい。もしかしたらもう一回UFOが来るかも知れん。だって見たいやんそれ」

ラッシー
「見たい。それは見たいです」

射駒氏
「な? そういうのが今までになかったスタイルなんですよ。だって楽しいから打ってるんだし、楽しみたいんやもん。パチスロってめちゃくちゃおもしろいものがあるんやから、それを100%味わおうぜって

あしの
「それでやんちゃブギが売れて……。ライターとしての他の仕事も増えてきて……。そしてここですよね。冒頭の話」

編集長
「選択だね。……この時はまだ演劇されてますもんね?」

射駒氏
「してますね。なのでここで、『ライターとして頑張るか、演劇を続けるか』で悩む事になるんですよ」

あしの
「こうやって改めてお聞きすると、これ結構重い選択ッスよね。8年間やってたわけですから。演劇。20代のすべてをブチ込んだ、みたいな……。最終的には、ここでパチスロを選び、現在に至る……」

編集長
「いまの話を聞いてるとちょっと思ったんですけど、例えば高校も先生が勝手に願書送って、住むところとイタ飯屋と演劇は、人から誘われてだったじゃないですか。やんちゃブギも編集長が決めて……。なので、縁に恵まれたというか、割りと流れに身を任せてたイメージなんですね」

射駒氏
「うん。それはありますね」

編集長
「その中で『ライターか演劇か』っていうのは、完全に自分で選んでるじゃないですか。なのでかなり大きな事だったんだろうなぁと」

射駒氏
「あー、それはあるかもしれない。全然考えた事なかったけど……」

あしの
「えーと、冒頭の質問で、ライターを選んだ理由というのが『どっちが楽しいか考えた結果』だったんですよ。今までの話では、演劇もかなり楽しかったハズなんですよね。だから楽しい事と楽しいことの天秤なんで……」

射駒氏
「うん、だからホントに悩みましたよ。今までで一番ちゃうかな。ほんとにお金はまあどっちでも良かった。演劇でも食っていくことは出来たんですね。なのでそこはどうでもよくて。どっちが楽しいか。まあどっちも楽しかったんですけど、最終的に思ったんが、やっぱ『パチスロが好き』やったんやと思います

ラッシー
「やっぱそこですよね。好きじゃないとやってらんねぇこともありますからね」

射駒氏
「あとは、バンドとか劇団を取ったとしても、絶対にパチスロは打つやろうな俺って思ったんですね。それやったらもうこっちやったほうが良くない? みたいなのもありました。どうせやるんやったら覚悟決めて一所懸命やれよと」

編集長
「覚悟を決めて一所懸命! いまもう、そんだけ覚悟決めてライターになるってあるのかなぁ……」

あしの
「いやどうでしょう。ゼロじゃないでしょうけど、ここまでやりたい事を天秤にかけて……って人はあんま居ないんじゃないかなぁ……。よし、そしたらこのブロックのラストに質問です。ライターの道を取るって決めた時って、なんか心構えが変わったりしましたか?」

射駒氏
「うん。変わりました。20代の頃はね。この仕事をナメてたというか……なんだろう。遊びの延長でやってたんですね。パチスロを打って、何か好きな事を書いてればいいかなァくらいのノリで。それで30代になって自分のやりたいことを天秤にかけて、コッチを取るって決めた時に『あ、俺ライターとしてもっと頑張ろう』って。人生で初めて決めたんですよね。なのでその選択は、仕事に対してちゃんと向き合うって決めた瞬間でもあったんですよ。人生で初めて」

 

★後輩ライターへの言葉

▲後輩への想い? あるで!

あしの
「ホント長々とすみません……。もう2時間か……。まだちょっとだけ大丈夫ですか?」

射駒氏
「まだ書くの! え、こんな書くことある?(笑)」

あしの
「最後にちょびっと、あとちょっとだけお願いします! 後輩ライターに一言なんか頂いてもいいですか?

射駒氏
「うん。真面目にいい? 真面目な話やで?」

あしの
「はい……!」

射駒氏
マジのやつね? ええと……お酒飲みたくなったら、連絡してこいよ。で

一同
「(笑)」

射駒氏
「いやこれマジのやつやで(笑) なんでかっていうと、俺後輩に誘われた事ないの」

ラッシー
「絶ッ対そんな事ないよ(笑)」

射駒氏
「いやいやマジやで。今ココにいるんですけど来ませんか? は無くない? そりゃラッシーのシャンパンパーティとかの話やろ?」

あしの
「ラッシーさんのシャンパンパーティ……?」

ラッシー
「いやもう、その話はいいよもう(笑) でも俺タケシさんちの近くにいったら連絡してますよ。いまなにしてるんですかって」

射駒氏
「そんなん……いうても1、2回やろ?」

あしの
「何年のお付き合いなんですっけ」

ラッシー
「タケシさんとは……18年か」

射駒氏
「だから、平均すると9年に1回しか誘われてへん」

ラッシー
「いやもっと……まあ、いいかそれで(笑)」

射駒氏
「ああ、これ誰かがいうてたけど、結局、誘われても俺ぜんぶお金出すんで。だから気ィ使うって。そんなんな、今更気ィ使うの!? って逆にびっくりするわ。いままでなぁ、お前らに奢った分で家建つでホンマ

編集長
「射駒さんとご飯たべて、後輩が『出します!』とは言いづらいかもしれないですね……」

射駒氏
「全然! 俺そんな、奢って貰うんはイヤや! みたいなん全く無いし。仲間やと思ってるから。みんなの事そんな後輩後輩って思ってないからね。全然ええよ奢ってくれて。ラッシー頼むわって……言ったことないけどな(笑)」

ラッシー
「私はタケシさんと嵐さんに、それぞれ車一台分ずつくらい奢ってもらってるんですよ。もしそれがなかったら、私たぶん二年前くらいに廃業してます(笑) あ、あと嵐さん事ある毎に自慢してきますよ。『俺、タケシさんに奢ったことある』『一回だけ許してくれたんだ!』『俺だけなんだよ!』って

射駒氏
「え、自慢してたの? なんやねんあいつ(笑)」

あしの
「そうだ、射駒さんのところに『ライターになりたいです!』とかいう人って来ますか? ちょっと聞いたことあるのが、たしかガリぞうさんが恩人として射駒さんの名前を挙げられていますよね」

射駒氏
「彼の場合は本人がそういう風に言うてくれてるだけで、別に俺がなにかしたってのは特に無くて……。ちょっと相談に乗ったくらいなんやけどね。まあ弟子入りじゃないけど、例えば地方とかに撮影いくと、やっぱ『ライターになりたいです』って子は来ますよ」

あしの
「そういう時、どうされます?」

射駒氏
リアルに『やめたほうがいいよ』って答えてます。こっちの業界に興味があるだけやったらいいけど、ライタードリームを掴みたい! みたいに思ってるなら無理やでって。ちゃんと言う。おっぱい大きい女の子やったら別やけど」

ラッシー
「結論それなんですよ。いまは完全におっぱいが正義」

編集長
「(笑)」

射駒氏
「男の人で『いや自分めっちゃ勝ってるンすよォ。ライターやれるンちゃいますかねェ……!』みたいにイキって来る人もおるけどな。マジでいうと、それは全然関係ない……」

ラッシー
「そうなんですよ。勝ってるっていうのはマジで関係ない。動画見てて、俺の方が立ち回りが上手いと思ったんでライターになりたいです、とか。蒲田とかに行くとそういう人に声かけられるんですよ」

あしの
「蒲田限定……!」

射駒氏
「ホンマに関係ないもんね勝ってるかどうかなんて。例えば雑誌の仕事でも、店も選べない、台も移動出来ない状態で出玉勝負……とか普通にあるんで。普段の立ち回りがうまいとか関係ない……」

ラッシー
「アカギみたいな特殊能力が必要ですよね。なんか、普段から代打ちに呼ばれる引き強の男……みたいな。そうじゃないと無理……」

射駒氏
「(笑)」

あしの
「でもおっぱいが大きかったら……」

射駒氏
「もちろん! それは話が変わってくる!」

一同
「(笑)」

あしの
「というところで、ちょうどいいタイミグかな? この辺でいいですかね、編集長」

編集長
「いいんじゃない? 任せるよ」

あしの
「うし、じゃあ後は飲みましょう。射駒さん、ありがとうございました! ラッシーさんも!」

射駒氏
「いえいえ、お疲れさまです……!」

 

★やっぱり、射駒の『アニキ』だった

はい、以上が射駒タケシさんの「人生の選択」について。氏の選択は青春時代を捧げた「パチスロ」と「演劇」のうち、どちらをその後の人生の「生業(なりわい)」にするか、というなかなかに重大なものでした。氏は「パチスロ」を取るわけですが、その際のポイントは「どっちが楽しいか」だったとの事。また、根底には「パチスロが好き」というのがあったそうです。これは当然と言えば当然なんですが、そう胸を張って言えるというのはマジで大切。そしてそういう「好き」が溢れておるからこそ、射駒さんのことを大好きなパチスロファンが世にこれだけおるのでしょう。

また筆者的に刺さったのが、その選択の際に「お金」が問題にならなかったこと。 これは再三いっておられたのですが、ライターでも演劇でも、食っていく自信はあったそうです。しかし両立するには時間や労力等の「リソース」が足りなくなってしまい、「好きなもの」をどっちか切り捨てる必要が出てきた。と考えると、その選択が別の色合いを帯びてまいります。 稼げるからコッチ! とかそういう話じゃないんですな。 楽しさの追求と生業。その2つって社会生活ではなかなか並び立たないものなのですが、射駒さんはそれをガッツリ実現されておられるようで、やっぱカッコええなァ、と思いました。

というわけで、ご協力いただいた射駒タケシさん。ありがとうございました! またラッシーさんも切れ味するどいガヤありがとうございます。インタビューウィズスロッター、今回はここまで! 次のターゲットは……? まだ決まってない!

 

★射駒のアニキ、イタリアン酒場をオープンさせる

「イタリアン酒場とみゑ」
場所:新宿タウンプラザビル
アクセス:大久保駅南口1分、新大久保駅5分、西武新宿駅6分
オープン日:12月1日(木)17:30 オープン

インタビューにも出てきましたが、数年イタ飯屋で働いていた経験を活かすかのごとく、イタリアン酒場をオープンされるとのこと!  HP等は準備中とのことですが、生で射駒のアニキに会えるチャンス!

 

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あしの
代表作:インタビュー・ウィズ・スロッター(稀にパチンカー)

あしのマスクの中の人。インタビューウィズスロッター連載中。元『セブンラッシュ』『ニコナナ』『ギャンブルジャーナル』ライター。今は『ナナテイ』『ななプレス』でも書いてます。

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