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全20話は辛いっす!!
全20話は辛いっす!!
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ダストさん
- 投稿日:2024/12/02 16:37
9月某日、俺は真昼間からいいちこの水割りをちびちびと楽しんでいた。
その日は久々の平日休み、嫁はパートに、ガキはそれぞれ学校と幼稚園に行っており、家にいるのは俺一人だった。
普段から尊敬する人は「かりあげ君」というくらいおちゃらけ社員である俺だが、珍しく忙しい日々を過ごしており、激務の谷間に得たクソ色の休日を輝くものに変えるため選んだのが、早い時間からの飲酒だった。
夕刻になるとすっかりいい気分になった。
今日は最高の一日だ。
だが、もう1ランク上を目指したい。
その頃愛する阪神タイガースが巨人を猛追しており、どんなことがあっても応援したいと思っていた。
アウェイのヤクルト戦を見るために手っ取り早いのがFODに加入することで、酔いも手伝い、秒で手続きを済ませた。
結果、我が軍は快勝を収め、最高の気分で一日を終えることができた。
それからしばらくFODの存在を忘れていたのだが、ふいに街で冬のソナタのテーマソングを耳にした。
そういえば、パチンコで冬のソナタってあったよな。
急に、そう思った。
パチンコ「ルパン三世」でこの世界に足を踏み入れた俺は、これまで様々なタイアップ機を打ってきた。
その世界観をパチンコで知った作品も数多くある。
エウレカ、コードギアス、攻殻機動隊は、パチンコのおかげで出会えた名作だ。
しかし、パチンコで触ったものの、原作を一切知らない台もある。
冬のソナタはまさにそんな作品で、唐突に「このまま冬のソナタを見ないで人生を終えたとしたら、見た人より不幸な生涯なのではないか」という想いに襲われた。
あれだけのヒット作品だ。
売れるからには、何らかの理由があるのだろう。
そんな気持ちで1話を視聴したのだが、気づけば全20話を1週間ほどで見終えた。
はっきり言って、名作だった。
一言で表すと、この世に存在する全ての「ベタ」をかき集めた作品、それが冬のソナタだ。
ヨン様とチェジウがいい感じになるとライバルの嫌な女が現れるし、「そんなに道路を走ったら危ないのでは」と思うと必ず轢かれる。
「ユージュアルサスペクツ」辺りが好きな映画ファンが見たら、腰を抜かしそうな展開が目白押しだ。
ヨン様とチェジウの出会いも当然ベタで、高校時代のとある日、バスに乗ったチェジウは居眠りをする。
降りるはずのバス停を寝過ごしハッと目を醒ますと隣の乗客の肩を枕にしており、もちろんそれはヨン様の肩だ。
さらに、校門へ急ぐチェジウが振り返ると、何とヨン様は壁にもたれかかり、タバコを吸い出してしまう。
全女性が虜になるといわれる「捨て猫を愛でる不良少年」もしくは「優しいときのベジータ」が開始数十分で襲いかかってくる。
男の俺でさえ、クラクラきた。
これまでの人生で、俺は氷室京介様や金本知憲様といった、いわば「ザ・漢」といったオーラを醸し出す男性に憧れてきた。
そんな俺が、抱かれてもいい、いや、むしろ強く貫かれたいと強く願ってしまうほど、ヨン様は素敵だった。
特に、常にハイネックのセーターを着ているヨン様がダークスーツを纏っている回があるのだが、あれは本当にやばい。
男性、女性といった性別を超越した魅力に満ち溢れていた。
一番印象に残っているのは、ヨン様に惹かれているチェジウの気持ちを考えず、婚約者のサンヒョクが公開プロポーズを行った第9話だ。
その後、チェジウの心が他の男(ヨン様)にあるのでは、と疑うサンヒョクの母に自分の母親や友人の前でそのことをネチネチ攻められていると、「お前!ここで来るのかよ!」という絶妙のタイミングでヨン様が登場する。
見ていて思わず「ジャジャジャジャーン」と運命を口ずさんでしまったほどの絶妙さだった。
まさに公開処刑である。
いたたまれずに逃げ出すチェジウを追いかけるヨン様、さらにそれを追うサンヒョクの姿は「地獄絵図」という言葉そのものだ。
結果、ヨン様とチェジウが車で脱出するのだが、「おまえ本当は二人の幸せを願っているのか?」と思うほどサンヒョクの足が遅かった。いや、むしろ遅すぎた。
ヨン様の約10秒後に後を追ったはずなのに、ヨン様とチェジウが抱き合い、耳元で甘い言葉を囁き、車のエンジンをかけ、脱出する姿を見送る、という有様だ。
俺がパチンコの開発者であればこのシーンを「サンヒョクから逃げ切れば大当たり」という信頼度82%の激アツリーチにするのにな、と思うほど遅かった。
極力ネタバレは避けたいので深く言及しないが、結末は、最後の20話までがんばって視聴したあなたの思っている通りになる。
「ああ、やっぱりね」
あなたは思うだろう。
しかし、その時にあなたの頬には一筋の涙が伝っているはずだ。
いつしかそのベタさがむしろ快感になり、登場人物に感情移入してしまう「冬のソナタ」は、紛れもない名作であった。
これは、すぐにでもパチンコを打たねばならん。
そう思った俺はピーワールドで検索したが、現在冬のソナタの旬はとっくに過ぎているようで、どの店にもバラエティコーナーに1、2台しかないようだ。
恐らく、激シブ調整だろう。
そんな台を打つのはまさに自殺行為、もしかしたらヨン様を嫌いになってしまうかもしれない。
7年ほどパチンコを打たず、さらにこれまで冬のソナタを知らなかった自分を恨んだ。
俺は、なんて無駄な時間を…
海南戦でバテた三井くんと全く同じ心境になった。
しかし、神は俺に微笑んだ。
諦めきれずにスマホをポチポチとやっていると、「冬のソナタ My Memory」が2025年2月3日に導入という文字が俺の瞳に飛び込んできた。
これは、打つしかないだろう。
地獄絵図リーチが採用されていれば100点間違いなしだ。
もしも、冬ソナに興味がある方がいらっしゃったら、一緒に打ちにいきましょう!
2
ダストさんの
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このコラムへのコメント(5 件)
自分はそこ、オーモニーときこえて「お母さんへの感謝を歌った曲なのかな?」と思ってました。
お母さんといえば、サンヒョクの母親は許せません。
私は、許しません。
ヨーモニーは永遠という意味だそうです。
ギャンtubeさん
読んで頂きありがとうございます
もしかしたら人生の大切な時間を無駄にしたかもしれません。
でも、みてよかった。
そう思いました。
あと、20話みて役名覚えられませんでした笑