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【俺は好きだよ】P フィーバー 戦姫絶唱シンフォギア3 -黄金絶唱- についての与太話【俺はね】
【俺は好きだよ】P フィーバー 戦姫絶唱シンフォギア3 -黄金絶唱- についての与太話【俺はね】
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DC兵マツバさん
スロットやパチンコ打つおじさん。そのための右手。そのための投資。踏み込みが足りん。Twitterでも踏み込みが足りん https://twitter.com/sr_mat_ba_pc - 投稿日:2024/10/31 01:26
どうもみなさま、おはこんばんちわ。
踏み込み、足りてますか?
DC兵マツバです。
タイトルの通りとなります。
が、お台帳としては、
『ヒットしなかったけど好きだった機種』なので大ヒットしているほどの台数が出回ったといえる機種についてのお話になってしまいます。先に懺悔いたします。申し訳ございません。
それでも良かったら、読んでください。よろしくお願いいたします。
(スクロールバーの長さを気にしてはいけません)
◆イントロダクション
世の中のパチンコやスロットでその機種の名を持って『なんちゃらタイプ』とか『ほげほげスペック』って呼ばれると、すごい認知度がある機種というか、世代を代表する機種になっているなーと個人的には感じます。
例えば、
・バトルで継続していくスペックのことを『北斗タイプ』と呼んだり
・超短い回転数のSTをカウントダウンして321で決着が付くものを『源さんスペック』と呼んだり
・右打ちRUSH転落式のことを『ユニコーンタイプ』と呼んだり
みたいな…
今回取り上げるのも『シンフォギアタイプorスペック』と呼ばれるような、そんな言葉になった機種シリーズかなー、と。
さて、シンフォギアタイプの王道後継機として、
2022年 9月から稼働開始した
『P フィーバー戦姫絶唱シンフォギア3 黄金絶唱』
こちらを皆様は打ったことありますか?
このコラムをご覧になっている方なら、打ったことがあるひとが大半かもしれませんね。
ライトミドルのスペックを打ったことはなくても、ホールに導入されているのはみたことあるよ~とか、甘デジなら打ったことあるよ~とかの方もいるかも。
まあすでにライトミドルの本機導入から2年以上経過していることもあって、メインの扱いとは程遠く少数残るのみ…ホールからすでに撤去されている…バラエティコーナーにひっそりと…
みたいな扱いになっているのがほとんどかと思われます。
販売台数が多かった(ここがお台帳のヒットしなかった、というところに引っかかるかもですけども)こともあって、ドカンと入った割には、気づいたらお客が飛んで通路絶句アビキョウカンになっていたホールもあったりしたのかなぁとか思ったりも…。
ですがそんな旬を過ぎた今のような時期だからこそ、
(次回作のパチンコフィーバー戦姫絶唱シンフォギア4が出るという話もありますし)
世の中に『シンフォギアタイプ』というものを作り上げたシリーズやアニメ作品についてざっくりおさらいをしつつ、
このパチンコ シンフォギア3が「なぜ期待に応えられなかったのか」を当時のパチンコ業界時勢とともに振り返っていければな〜みたいな。
そして、「それなりにヒットはした機種だけど、ユーザーに期待外れみたいに扱われちゃったよね、でも楽しいところもあるんだよ、俺は好きだよ」みたいな話をできれば良いよね、という感じです。
それでは相変わらずコラムとしては長い前置きとなりましたが
さぁ、楽しんでいってくれよ!
◆そもそも戦姫絶唱シンフォギアってどんなアニメだったのかをざっくりと
当コラムをご覧になっている方であれば、周知の内容かもしれませんが、一応原作アニメについて、まずは簡単に触れておきますね。
戦姫絶唱シンフォギアシリーズは、TVアニメとして放映されておりました。
放映期間は(Wikipedia情報が正しければ)以下の通りです。
第1期 戦姫絶唱シンフォギア :2012年1月6日 - 3月30日
第2期 戦姫絶唱シンフォギアG :2013年7月5日 - 9月27日
第3期 戦姫絶唱シンフォギアGX :2015年7月4日 - 9月26日
第4期 戦姫絶唱シンフォギアAXZ:2017年7月2日 - 10月1日
第5期 戦姫絶唱シンフォギアXV :2019年7月7日 - 9月29日
※以下当コラム内においては、アニメについては『1期』『G』『GX』『AXZ』『XV』と略称し、パチンコのシンフォギアについては『初代』『シンフォ2』『シンフォ3』と略称する。
こう見ると足掛け約8年かけて展開されていた結構長いアニメシリーズであることがわかります。なかなかすごい。
アニメ制作陣も1期当初から「パチンコっぽい演出を意識して熱い場面や展開を作っていた」とインタビューで答えているほどだったので、もしかすると最初からパチンコ化も視野に入れていたのかもしれません。
可愛い女の子キャラクターが多く出てくるので、初見では美少女モノなのかな?と勘違いしてしまうようなこともあるかもしれません。
※拾った画像ですが、かわいい女の子たちがたくさん出るよ!やったね!
しかし、美少女たちをメインに据えつつも、ものすごい熱量のストーリーと少年漫画顔負けの、それはそれはとても熱い戦いが繰り広げられるのであります。
実のところ、美少女のガワを被ったジャンプ漫画顔負けの熱血バトルアニメでございました。
(多分パチンコから入った人がアニメ見た時、1期の翼さんの扱いのヤバさには目を丸くすることが多かったのではないでしょうか。わりと血まみれになるし)
シンフォギアといえば何と言っても切り離せないのが『歌』の存在。
キャラクターのCVを担当されている各声優さんたちが、これでもかというくらいに魂込めて『歌って』います。
アニメ本編においても『歌いながら戦う』ということが非常に多く、これがあることで多くの名場面が生まれております。
実際のアニメの収録時も『歌いながら戦う感じでアフレコする』という離れ業をやってのけております。
すごい、すごすぎる。
まさに シンフォギア=歌 と言っても過言ではないほど。
そして物語全体の重要なファクターとして『歌』が機能しているところもすごいですね。
アニメ制作陣も、音楽制作陣も、CVを担当されている各声優方も…
みんなすごくてすごいのです!
まあ色々と薄っぺらい言葉になってしまいましたが、つまるところシンフォギアって
「美少女お色気熱血バトルメカ歌喜怒哀楽全部マシマシのアニメ総合エンタメ」
みたいなものなんじゃないかなと思っているのが、わたくしの総合的な感想となっております。
そんなシンフォギアという版権が、2017年に鳴り物入りな感じでパチンコ業界に突貫してきました。
それはそれは本当に、衝撃的なデビューでございました…。
◆パチンコのシンフォギアシリーズってどんな感じだったっけ?
原作アニメについてはざっくり振り返りができたことですし、今度はシンフォギアのパチンコシリーズについて簡単におさらいしてみます。
※詳しいスペックや導入時期については、パチ7の機種紹介記事があるのでそちらから引っ張ってくるようにさせていただきます。また、メインとなった「ライトミドルスペック」のみを扱います。
■『CR P フィーバー戦姫絶唱シンフォギア』2017年 7月から稼働開始
※シンフォギアアニメ1期と2期のGの内容をパチンコ化。稼働貢献週70週を超え、設置台数も約4万台と大ヒットとなったのがこの初代シンフォギア。パチ7編集部せせりくんが打ち込みまくっていたこともあって、初代の情報を検索したら、たいていパチ7の何らかの記事がでてくるくらいになっていた。この時点ですでに『シンフォギアスペック』は出来上がっており、演出法則やチャートなどもおおむね完成している。SANKYO機種のレバブルで脳を焼くほどの快感を得られるようになったのは、このころからかもしれない…。
初代シンフォギア、この台はすごかった。あの頃のパチンコ業界を席巻していました。
導入当初はそれほど注目されていなかった初代(※初週導入台数は約7000台ほどだったはず)ですが、演出法則の奥深さ、右打ちの面白さ、規制時代のスキをついた高継続スペックであることなどが徐々に広まっていき、増台を重ねながら販売台数が約4万台を突破したお化けマシンへと成長していきました。
*以下個人的な初代についての感想とか色々
演出面については、筐体とともに盤面もとにかく派手派手。映像法則も多彩でありました。
手紙保留から何が出てくるか…デュランダル保留の突き刺さったときの音…金系やハニカム柄演出の熱さ…熱い演出が少なくてもワンチャンあると思わせてくれる絶妙な熱さの「レバブル」…
そこに、シンフォギアならではのアニメ映像や音楽が加わり、絶唱や聖詠などアニメでもあった名場面を熱い演出として取り入れている…
このあたりの「ちゃんと版権を理解して作っている感」がアニメファンにもたまらないものであり、演出法則を知れば知るほど面白くなるようにもつくられていたため、パチンコファンにも打ちごたえがあると思わせる作りになっていました。
スペック面に関しては、大当り確率が約1/199.8のライトミドル帯の1種2種混合タイプ。
初当り時に移行する最終決戦に行き、ここで抽選を突破すれば継続率約80%の『シンフォギアチャンス』に突入する。
そう、「確変65%規制」を超えているのがすごいのです。
規制により「確変継続率は65%が絶対上限!」となっていて、ある種の閉塞感すら覚えていたところに、それを超える高いループ率を実現させ、新しさを浸透させたのも大きな魅力の一つでした。
やはり初代は、最終決戦が特に楽しいところだったかな~と思っています。
時短1回+残保留4個、計5回の抽選を受けて突破当落させるというもの。
この最終決戦にも様々な法則性がありましたね、オールクリスとか、ヘソ保留入ってるのにいきなり3人のうちだれかが埋まるとか。うーん、素晴らしい。
ここを突破して連チャンモードであるシンフォギアチャンス中は、規制の裏をかいた65%を超える継続率した仕組みになっていることは前述した通りすごいのですが、シンフォギアの『歌』を豊富に流せるのが良いところでもありました。
当落の煽りに行くとき、楽曲の盛り上がりに併せていくあの感じや、チャンスアップが細かに設定されている演出。
期待感と高揚感を煽るのに最適であったと思います。
そしてシンフォギアチャンス中は、リーチに発展して当落が決まるまでの演出の時間の長さが「アニメコンテンツであるため、キャラや楽曲をじっくり楽しみたいと考えるユーザーの要望にマッチ」しており、高い評価に繋がっているように感じました。
お気に入りだったのは、調ちゃんととにらめっこするシンフォギアチャンス。あれもっかいやりたいなぁ。
また、ホールとしても非常に「扱いやすい素直なスペックであった」というところも忘れてはなりません。
パチンコ本来の楽しさを味わうために「ストレス無くデジタルが回ること」も必要だとわたしは考えます。
連チャン性能は高かったものの連チャン速度自体が控えめなこともありこの初代は、数多くのホールがわりと頑張って「回る機種として扱っていた」というのも、ヒットの背景にあると思っています。
たくさん台数を設置する意味と意義があり、多くのお客様に遊んでもらいたい機種として多数のホールで看板機種となる…その地位を確立していたといっても過言ではなかったように思っています。
あとは、初代のパチンコから実際にアニメに入って全話観たよ、という人も増えたんじゃあないかなと思ったりもしています。
本当に奇跡の塊のような、宝石のような輝きを持っていたのが、パチンコの初代シンフォギアだったのではないでしょうか。
─────そして初代シンフォギアもまだまだ打てていた2020年、Pシンフォギア2が登場します。
コロナ禍の真っ只中にリリースされた本機についても、触れていきましょう。
■『P フィーバー戦姫絶唱シンフォギア2』2020年 4月から稼働開始
※初代から約3年の時を経て登場した後継機。本機はアニメ3期『GX』の内容が展開される。初代と同じようなスペック、ゲームフローはおおむねそのままであり、演出面や筐体の役物をさらに強化しており、専用枠である『絶唱枠』となった。注目のガングニールデバイス(引っ張ったり押したりできる中央のレバーのようなデバイス)が震える様は必見。工事現場で使う解体用ドライバーさながらの超振動である。初代でのレバブルで脳が焼かれたのは間違いないけど、ここまでやれと誰が言ったのか…!
上記にもある通り、初代より約3年でシンフォ2が出てきました。このスパンはまあ、台のサイクルとしてまったく問題は無いと思うのですが、導入前の煽り方がそれはもうすごかった。
初代の(メーカーですらそれほど予期せぬ)大ヒットロングランに天狗になってしまったのか、初報PVとかでは『ライトミドル絶対王者』『3年間愛された、数々の演出 完全継承』みたいにこれでもかと煽り散らかしていました。
台の販売価格も(無駄にいろいろなものがごちゃごちゃついた専用枠になった弊害なのか)初代のときより随分と強気な価格であったり、初代がスキだったユーザーには導入前からシンフォ2はどうなんだ?と若干思われるようになっていたように感じます。
実際にシンフォ2が導入され、ホールで打ってみると「良くも悪くも初代とスペックや演出がそこまで大きく変わらない」というプレイフィールであり、ほとんどのユーザーには好評だったように記憶しています。
しかしながら、初代のような増産に次ぐ増産はされず、販売台数は初期の2万台から大きく増えることもなく、ヒットはヒットだったけど初代のような一時代を築き上げた大ヒットではなかった…そんな状況でした。
*以下個人的なシンフォ2についての感想とか色々
演出のボリュームが初代より増えたことは歓迎すべき点です。
アニメ3期『GX』が題材となったので、人気キャラであるキャロルとエルフナインも出てくるようになりました。
なんなら敵キャラのオートスコアラー達もいいキャラしているので、それらがVSリーチ中の演出でも盛り上げてくれるし、右打ちのシンフォギアチャンスGXにもちゃんと出てくるのも素晴らしい。
良いキャラが多いと、アニメ本編もみたくなりますもんね。アニメ3期GXはほんと毎話熱いのでオススメですね。
ただ演出が増えて熱さが分散しているようになったぶん、初代より「こういうルートでこう発展したら多少熱いようにみえてもほぼ当たらないこと濃厚」みたいな、死に演出のパターンが増えてすぎてしまったのが残念なところなのかな、と。
本機からパチンコシンフォギアシリーズ専用の「絶唱枠」になっています、これにより筐体も役物もパワーアップしています。
初代のフォーチュン枠でのレバーと同じ役割を持つのが、筐体中央の「ガングニールデバイス」これがもう、レバブルのときにはレバブルという感じでなく「レバガコ」と形容するのが必要なのほどにガゴガゴ震えるのです。うーん、シュール。
筐体左右に扉のような役物がある(上記画像参照)のですが、ここについている各装者の顔入りのなんか回転する役物(正式名称不明。ユーザー間では通称:ベイブレード と呼ばれているアレ)もすごいんです。これがほんとにすごい。
なんか熱い演出になったりすると、めちゃくちゃ回転してめっちゃモーター音が出るのです。この音うるせぇですふつうに。
『初代の好評な部分を残して、不評な部分は改善する正当進化をしている』といえば聞こえはいいかもしれませんが、枠の派手さや無駄な役物動作がうるさく進化されてしまっているところだけは非常に煩わしいかな、と。
あまりにうるさいので手で抑えたくなりますが、抑えるとモーターとかに無理がいってしまうので壊れちゃう可能性もあるのでそれも憚られる。
2019年くらいのパチンコから、徐々に筐体につける役物遊びが過剰になって行った結果、シンフォ2にまで波及してしまったのかなあ…。この部分は非常に残念にです。
初代はパチンコとしての純粋な楽しさがわかるほどに「回る機種」でした。
シンフォ2はどうだったかというと…お世辞にも「回る機種」とはいえませんでした。
この台が発売された2020年はコロナ禍が始まった年であり、その波に業界自体がおおきく飲まれてしまい、様々な方向転換が急遽決まっていった時期でした。
人があつまること自体が「密」となるので、ホールの営業自体を止めなければならなかったり、密にならないようにする工夫や、空気を入れ替えるための換気のしくみや清掃の徹底…などなど。
そんなホールにとってもお客にとっても予想外な出来事が立て続けに起きていたにもかかわらず、メーカーは台の価格を強気に設定。これでは参ってしまうよねってなもんです。
そんな様々な業界事情が如実に現れてしまった結果、「台の出来は悪くないのに、回らないから楽しめない」という状況に陥ることにもなってしまいました。
初代からあまりかわらないスペックをしているのにもかかわらず、ホール事情で回すことのできない状況が続いていたためか、初代よりユーザーが離れるのも早くなってしまい、初代のようなロングランヒットになることは無かったように記憶しています。
以上、わたしが個人的に思ったことが強くでておりますので多少ネガティブなことも書いておりますが、シンフォ2自体がすごく面白いパチンコだったのは間違いありません。最終決戦17回連続スルーという地獄を味わっているのにそう言ってるので、それは間違いありませんとも、ええ。
最終決戦ではマリア切歌調が出てくる方も選べるし、右打ちのシンフォギアチャンスGXも初代と同じように消化スピードはゆっくりなので、初代同様にアニメ版権の良さ前回の楽しみ方ができるようになっています。
名機である初代を模して、抑えるところは抑えて基本に忠実に作っているので、楽しい部分は楽しく遊べます。
大ヒットを願って大量導入されたわりに、回る機種として扱えなかったのは当時の様々な事情があるのでしかたないところですが、それでもまだパチンコシンフォギアシリーズの機種として良機であった、と結ばせていただきます。
◆シンフォギア3って…流行らなかったよね…
─────シンフォ2から約2年経過した2022年。ついにシンフォギア3が登場します。(これでようやく、本コラムの本題にはいれるわけですね。いやはや、我ながら前置きが長くなってしまいました)
■『P フィーバー戦姫絶唱シンフォギア3 黄金絶唱』2022年 9月から稼働開始
※初代から数えて約5年、シンフォギアがアニメ放映されてから約10年。ついに3作目となったシンフォギア3。パチンコPVなどでもシンフォギア10th Anniversary みたいに表示していたりしたような。本機ではアニメ4期『AXZ(アクシズ)』の内容が繰り広げられる。装者として人間として成長を続け、様々な危機を乗り越えてきた彼女たちに待ち受ける新たな敵「錬金術師」。彼女たちは勝利を掴むことができるのか。シンフォギアシリーズのなかでもかなりシリアスな展開が続くAXZを、どのようにパチンコエンタメにしていったのか。真価の問われる3作目の出来栄えとは…。
シンフォ2から約2年での登場となりましたが、これはシンフォ2が初代より長いヒットとはならなかったことも影響があったのかなと思っています。
そしてこの2年の間で、パチンコ演出をとりまく環境は大きな変革期を迎え、それがめちゃくちゃにあらゆる台に浸透して発展していました。
そう「演出カスタム」です。
このカスタムをしなければパチンコは打てないという風潮が蔓延する中、シンフォ3が登場し、この台が世の中からどのような評価を受けていたのか。
そのあたりを振り返りつつ、そんな評価であっても楽しいところはあったんだよ、良い台なんだよという個人的な想いなどをつらつらと述べさせていただきます。
*以下個人的なシンフォ3についての感想とか色々
先に自分の結論から申し上げますと、
シンフォ3はパチンコシンフォギアシリーズ史上最高傑作である、と思っています。
そのくらい好きです。まじですき。だいすき。
ただ、稼働貢献が11週で終了してしまっているらしいことから、かなりわかりやすく数字でウケていなかったことが出てしまっております。
なので、多くのユーザーからは「ク◯台」「つまらない」「初代返して」「2のがマシ」という評価になってしまいました。
なぜそうなってしまったのか?
個人的に思うことを3つあげてみます。
●1.1回当たるまで楽しもうと思うほど回らない問題
スペックは上記画像を参照していただきたいのですが、これをみてどう思いますか?
実はこのシンフォ3、初代やシンフォ2と比べてもやべぇ出玉性能を誇っていることがわかります。
約1/199だし、初当たりの約63%がシンフォギアチャンス黄金(ゴールド)に突入という屈指の甘さであることもありますが、それよりさらに圧倒的出玉性能を持っていることがわかってしまうのが、上位RUSH「70億の絶唱フィーバー」の存在です。
※突入はちょっと厳し目だけど、わりと現実的な確率で入る上位RUSH。このRUHS文言で検索すると、こんなに出たよ!的な報告が沢山でてきて羨ましい…。
一撃性の高いこの上位RUSHにより、ライトミドルのシンフォギアシリーズとは思えないほどに出玉速度やボーダー(長時間打ってればプラマイゼロに収束するかもね、の目安回転数のこと)が高くなりました。
出玉速度が速くて甘い作りになってしまう台の場合、ホールは利益を出そうとするとどうしても「甘いので回すことができない」という状況にせざるを得ません。
そのため、シンフォ3はパチンコ本来の楽しみを奪ってしまうような回らない台、という認識が導入早々から浸透してしまい、敬遠されがちな台になってしまった…、これが1つめの問題点だったと考えています。
●2.カスタム至上主義の台頭
これはわたしの推測の域を出ないものにもなりますが、シンフォ2からの2年間の間で、演出カスタムをしないとパチンコが打てない層、というのが急速に増えてしまったのではないか?と思っていたりもしております。
シンフォ3が導入されて間もない頃、朝イチに隣り合わせた若者がサンドにお金を入れたあと貸玉ボタンも押さず、サンド横の遊技台説明を見ているのが目に入りました。
恐らくその時が初打ちだったのでしょうか。
それを横目に着席した自分も打とうかなとお財布からお金をだして、サンドにお金をいれて貸出ボタンを押しました。
わたしはすぐさまハンドルを握り打ち始めたのですが、その若者は貸出ボタンも押さず、1回転も回さず、初打ちっぽいのにいきなり最初から最短でまっすぐに一直線に「フルカスタム」にしていたのです。
※今ではおなじみの演出カスタム。これができることがすべて悪い、というわけではありません。あしからず。
どんな先読み演出が搭載されているか~とか、一度も自分で確認しないまま、すぐさま先読み熱もするしレバブルアップいれるし一発告知も入れる。
開発者がどんな演出をデフォルトにしていて、どんなバランスを作り上げたのか、どんな場所でレバブルをさせるようにしているのか…。
そういったところを完全に無視してフルカスタムにする姿がありました。
そのときに思ったのです「カスタム至上主義」ってあるんだなあ、と。
(そりゃまあ、2022年時点でも試打動画や、最速導入を打ってきました!的な動画があったりして、演出がどんなのがあるかなーというのを自分が打つ前に観れる機会はあると理解しています)
これ、あんまりじゃあないでしょうか。
現在、パチンコという遊技の仕様幅は過去に類を見ないほどに広がっております。
最近ではLTがついたり、スマパチであれば1/349までの大当たりができたり、演出面も役物と連動して熱さ表現するようなものがでてきたりと、非常に豊富なものが搭載されています。
各種カスタム、裏ボタンに一発告知に先バレ…。細かいところだと音量・光量の調整。効果音強調などがあったりもします。至れり尽くせり。
そういったカスタムがあるためか、『その人が持つパチンコ知識によって楽しみ方が変化できる』という遊技性になっているかな、と。
しかしだからと言って「カスタムして打つのが通」的な謎の思考が蔓延しているのもどうなのかな~とも思ってしまいます。
確かに、過剰に出過ぎる先読みをカットすることで通常時の面白みが増す機種はあるでしょう。それは全部を否定しません。
遊技時間を長く楽しませるための努力として、無駄に賑やかすための演出を多く搭載しがちな機種もどことは言えませんがありますし、それらはカスタム次第でゲーム性が劇的に変わりますし。
何かしらの一発告知でRUSH確定ンギモヂィィィ!を否定は全然しません。
ただ、初代にもシンフォ2にも「演出カスタム」は搭載されていませんでした。
それでも、てがみ先読みやレバブル、響ランプ先読みなどの出現バランスは非常に秀逸であり、それらと絡めてその後に発展する様々な演出の法則性などを見出すことができて打ち込みがいがあったことも、ヒットする要因になったのではないかと、わたしは思うのです。
そしてこの絶妙な通常時のバランスは、シンフォ3にも踏襲されております。
それにもかかわらず「カスタム至上主義者達」は、まるでそれのみが正義であるかのように毎回全部初打ちからフルカスタムにしてしまう…。
ただでさえスペックが甘くて、ホールも回しにくい機種であったシンフォ3。
控えめになった演出頻度になったとはいえ、なにかあればワンチャンあるかも!?と思えるようなデフォルトの期待感を自ら捨ててプレイしてしまう。
その結果「なにも起きない」「静かすぎる」「つまらない」と言ってしまう。
カスタムで自分好みの演出仕様を味わうことは、遊技のしかたの一つです。
ですがしかしそれは、開発者が考える通常のバランスを少しは味わってから変えるべきなのではないかな~と、ちょっと思うのです。
何も考えず最初からカスタムにすることで、せっかくの面白さが台無しになる…
こういった「カスタム至上主義の台頭」も、ウケなかった要因だったのかなと考えています。
●3.右打ちの速度あげすぎ問題
シンフォギア3が出るころより少し前から、パチンコ市場はやばいことになっていました。
そう、出玉速度がやばいことになっていたのです。
※右打ち速度の規則云々については、パチ7のこちらの記事を参照ください
【若年性パチンコ研究脳研究 #02:なぜそんなに速いのか?『源さん超韋駄天の圧倒的出玉速度のカラクリ』を研究する。 https://pachiseven.jp/articles/detail/12155 】
初代もシンフォ2も、出玉速度はお世辞にも速いとは言えない機種でした。
ただそれが、シンフォギアという版権にマッチしていたのかな、とも思います。
このコラムでも何度も書いておりますが、シンフォギアはアニメ原作であり、数々の魅力いっぱいなキャラクター達が出てくる作品です。
その作品の魅力が楽しめつつ出玉が得られる右打ち区間は多少長くても良いのではないかな、と。
※一番好きな翼さんのシンフォギアチャンス黄金の大当たり煽り。この画面で、蝋燭の火が翼さんの吐息を吹きかけられて消えると大当たり。そのとき、筐体上部の風デバイスから風も吹いて吐息を感じられる。気持ち良すぎだろ!!
シリーズ3作全てに言えることですが、シンフォギアチャンスは、俗に言うショートSTタイプです。
時短回数は(特別な状態を除き)7回ですし、最後の4回転を含めても11回転分しか右打ちを味わうことができません。
このあまりにも短い右打ち11回転をどう楽しむのか、それもユーザー個人個人が持っているやり方で楽しむ権利がありますから。
1回転ずつ、ゆっくり消化するもよし。特定回転区切りで、台を休ませるもよし。右打ちのハンドルを一切手を止めないでずっと打つもよし。最後の1回転での4保留を貯めるのを遅めにして流星打法するもよし…。
打ち手それぞれにストーリーやオカルトがあり、それを楽しんで大当たりしたら出玉が得られる、というのもパチンコの醍醐味です。
そういった組立をしやすいシリーズだったのが、パチンコシンフォギアの良いところだったのではないでしょうか。
ところが、シンフォ3では右打ちが開始してシンフォギアチャンス黄金に突入すると
『最初の3回転は絶対に高速消化』になってしまうのです。
※3回転を高速消化するときの画面例。消化速度がシンフォ2より体感で倍速い感じ。駆け抜ける時はマジで一瞬。だって7回転しかないのに3回転も消化されたら残りは4回転しかないしその4回転しか右打ち演出が見れない、せっかく入れた右打ちが数分ではい終わりは辛い、などの意見が割と多かった印象。
版権を楽しむとか、演出を楽しむとか、そういうのがあんまりにも出来ない速度で消化されるこの3回転。これが、シンフォギアという版権を楽しみにしていたユーザーにはあまりにも不評でした。
しかし、この高速消化には、ちょっとした良い面もあります。
パチンコシンフォギアシリーズの伝統みたいなものですが、当たりラウンド消化中、残っている残保留に当たりが入っている場合にほぼVストックとして表示されます。
あと何個当たりがあるかな~とワクワクするというより、俺こんなにVストックとっちゃったぜ!とドヤれる瞬間なのです。
そのVストックが、高速消化3回転で超速く消化できる、ということが利点の一つとなります。
今までのパチンコシンフォギアシリーズでは、Vストックでも必ずなんらかのリーチに発展し、かならずなんらかの大当たり演出になる、という流れでした。
それをすっ飛ばして、時勢に合わせた高速消化になった、というのは評価すべき点となります。
そして、裏を返せば「Vストック表示がされなかった場合、入ってる保留には当たりがほぼ無い」という状況となります。
この、当たりが無いと思われる保留の消化がすごく速い、というのがユーザーによっては良い点となりうる部分なのです。
ゆっくり演出が見たい、せっかく入れた右打ちがすぐ終わってはつまらない、と思うか。消化速度がサクサクで決着がついて良いと思うか。
それぞれの好みやユーザーの感性が大きく出てしまうところで賛否がでてしまったことも、シンフォ3がウケなかった要因であると思っています。
◆シンフォ3は面白いよ!おれの好きな点列挙!
販売台数はヒットしてたけどウケてなかったというところを強調してしまったが故に、悪い点ばかり目立った書き方になってしまいましたが、わたし自身シンフォ3が大好きなのです。
1/199でわりと当たりやすい。やっぱライトミドルっていいよね。
初当たりは最終決戦だけでなく、25%でシンフォギアチャンス黄金への直通があるのは嬉しい。(シンフォ2で最終決戦17連続スルーした下手くそには救済になる)
最終決戦も、2みたいにチャンスアップあっても突破難しいとかはなくて、ちゃんとチャンスアップが機能してるし。
あと最終決戦を突風告知ニ変えるとシンフォギア変身バンクを好きな曲流しながら(舐め回すように)見れるし、当たったときの風も気持ちいいし。
筐体は絶唱枠を継続してるけど、役物をシンフォ2よりスマートにしてあるのがGOOD
ベイブレード役物が無い。神です。
風出るギミックもCoolで良き。アニメ本編での「アクシアの風」と引っ掛けてる感じがとても良き。
液晶があきらかにシンフォ2より圧倒的に綺麗になっている。
クリスちゃんやマリアの大迫力のおつはい、切ちゃんや調の仲良し具合、響のツーケー、SAKIMORIの綺麗な背中がそれはとても綺麗に観れる。神。
※当たりのときの翼さんは、ふつくしくもありかわいいくもありかっこいいので神。この場面で映える背中がセクシーですね。キュートですとても。
音響関連も良くなっていて、シンフォギアという版権を存分に堪能できる。
歌の種類多くてどれも本当に良曲揃い。マリアのStand up! Ready!!とくにすき。
演出面はシンフォ2よりくどくなく、初代のようにスッキリさせている。
それでいて、デフォルトの演出頻度も時勢にあわせて控えめになったのは高評価。
そしてなにより、法則性を初代から多数継続させているし、新たなる法則なども盛り込まれていて打ち込みがいのある作りになってる。
絶唱演出は3DCGの響がかわいかっこよく出てくるし、役物の使い方も綺麗でかっこいい。アニメの名場面を使っていて、映像と楽曲による高揚感は凄まじい。
『AXZ』でも人気の高いキャラであった錬金術師たちとの激熱バトルを存分にたのしめるバトルリーチのかっこよさ。
倒置法で話すのが特徴なアダムとの最終決戦。
最終決戦を風告知に切り替えられる潔さ。
右打ちのシンフォギアチャンス黄金の面白さ、そして演出を盛り上げるBGMや歌の数々。
などなど…
こまかな演出についても良い点をあげればいくらでも挙げられそうなのですが、
そういった作り込みをもってしても、それほど多くのユーザーには受け入れられませんでした。
本当にいい台なのに、残念でなりません。
◆そして、至った結論
シンフォ3について~というより、シンフォギアシリーズというパチンコについてとか、シリーズが出た当時の背景や業界のアレコレについて色々書いただけになっている感は否めませんが、わたしが強く言いたいのは、
『出玉速度が速いとはいえ、それが理由に回らないパチンコはマジで面白くないし、カスタムありきで何でもかんでも打てば良いってもんではないよね』
というところです。
作り込んであって、実は打ち込めば面白いと思われる機種が出たところで、露骨にストレスがかかるようで、ユーザーからの支持を得ることは難しい。
しかし、ホール経営も慈善事業ではありません。
さまざまな部分にお金がかかります。
そのかかるお金を、ユーザーから出して貰わなければならないのも事実。
そのせめぎ合いの結果「実は良い機種なのに回すことができなくて、真価を理解されずにユーザーが離れちゃって埋もれちゃう」という悲しい結末になってしまう。
これは本当に避けたいことになりますね。
シンフォ3だけでなく、そういった機種がいままでのパチンコの歴史にはたくさんあったんだろうなあとか、
そしてまだ見ぬこれから出る『フィーバー戦姫絶唱シンフォギア4』の演出やスペック・人気がどうなるのかなあとかに思いを馳せつつ、本コラムを締めさせていただきます。
長文駄文、最後までご覧いただき、ありがとうございました。
あ、そうだ、5期の『XV(エクシヴ)』を復習しとかなきゃ…!!
6
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このコラムへのコメント(8 件)
愛してるとまではいきませんが、結構好きですね
ロマサガ2も結構すきです
スーファミのときに人魚イベントに最終皇帝行かせて詰みの状態にするような遊び方するくらいには好きです
読んでいただき、ありがとうございます。
ノーカスのバランスは今のパチンコに見習って欲しいほど良く出来てるんですよね
もしくはカスタム一個だけ入れるのがすごく好みです
シンフォ3が回った記憶は導入から2週間くらいしか、私はなかったりします^^;
甘すぎるからすぐに締まっちゃってほんと残念でした
読んでいただきありがとうございます。
シンフォ3のノーカスいいですよね。
気分でレバカスor先チャンいれたりはしますが、ノーカスでも楽しいいいバランスしてると思いますわ
でもまあ、つまるところ釘がね…という感じがとてもありますね…
自分のロマサガ2愛と同じくらいだと思います笑
基本パチンコはフルカス派ですが、シンフォだけはノーカスで打っています。マツバさんが仰る通り、シンフォはノーカスでも楽しめるバランスになっていると思います。手紙1発からの先読みはあるのか、変動時CUは、疑似中の1枚絵はなど展開を見守れるのは初代シンフォから継承された良いところだと思います。
そして2、3については出る時期が悪かったとしか言えないかと。
3はスペックの問題で回せないですが、2は時期が違えば初代の様に大事に扱って貰えたのではないかと思っています。
あと回る3はめちゃめちゃ甘いですとだけwwボーダー調整なだけで、しごおわに10K勝負したくなるくらいには面白いんですけどねぇ。
シンフォ3、カスタム無しで打つの好きだったんですがねぇ…
長いよね反省してます後悔はしてない
スペックが良すぎてどうしても釘がね…となった悲しき台だったから
つい当時のこと思い出して筆がのって無駄に13000文字くらい書いちゃった
最初は8000文字だったのにごめんね
良台だよ
数えるほどしか打ってないけど5、6回2万発以上出たもの
今と比べても遜色ないスペックだと思うんだけどなあ