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『せっかくフリーズ引いたのに』最終話
『せっかくフリーズ引いたのに』最終話
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かつてマスクド・モリタと呼ばれていた者さん
スーパー無職 Twitter https://twitter.com/maskdemorita_2 - 投稿日:2024/05/28 16:58
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https://pachiseven.jp/columns/column_detail/21236#contents
最終話
◆答
サラサラと下半身から消えていく自分を見る。
そして、オレはついに元の世界へ! ……ではなく、初めのだだっ広いあの空間にいた。
そこにはクリアした残り6人の姿も。
どういうことだ?
「やっほー! 夢夢だよー♪」
は?
「みなさん、おつかれさま! そしておめでとう!!」
「大丈夫だよ。私の話が終わったらちゃんと帰れるからそこは安心してね」
「今日のゲームにはある法則があったんだけど気づいたひといるかなー?」
いつの間にかオレの横に来ていた長髪ジャケットくんがつぶやく。
「全台設定5だったよね」
「大正解ー! 他にはあるかな?」
「おそらくだけど4号機の一部機種はクロス設定が使われてた」
オレが口を挟む。
「なんですか、それ?」
「4号機にはメイン基板とサブ基板があって、メインを5にしたあとサブを1にできたりするんだ。そうすると、ボーナス当たりやすいのにぜんぜんATには入らない、なんてゲーム性になる」
夢夢ちゃんが返答する。
「すっごいすっごーーい! はなまる777点満点ーー!」
だから……あれだけの犠牲者が出たわけだ。むしろ勘で適当に押したほうが当たったまであるのか。
「では今日のゲームはこれでおしまい。3分後には元の世界へ転送されるよー。まったねー♪」
終わった……。なんとか無事生きて帰れる。
すると、長髪ジャケットくんが話しかけてきた。
「ねえ、カズくん」
あ。そうだ。なんでオレの名前を……その謎が残ってた。
「ぼくですよ。キョウスケ」
「えっ?」
その名前の知り合いはひとりしかいない。
「師匠っ!?」
「やだなー。昔みたいにキョウスケって呼んでくださいよ。ひさしぶりに会えてうれしかったです」
「いや、でも顔も声もぜんぜん違……」
「ほら、ぼくとある軍団にいたでしょ? そこのボスと揉めちゃって、次会ったら殺す! なんて言われてたんです」
「ええー、なにがあったらそんなことに」
「で、まだ死にたくないから、顔面整形して声も高くなる手術したんです。あと筋トレも」
「お、おう。壮絶じゃん……」
「カズくんは前の仕事続けてるんですか?」
「うん、そうだね」
「妹さんは?」
「まだ入院してる」
「そしたら、もっとパチスロがんばらなきゃダメじゃないですか。向こう戻ったらまた指導しましょうか?」
「うわ、それ超うれしい! やろやろ!」
「そしたらこっちから連絡しますね。ただ……どれくらいの期間余裕あるか、そこはぼくにもわかりませんが」
「なに? 病気だったりするん?」
「や、違います。夢夢ちゃんの最後のセリフが気になって。また、こんなゲームやらされそうな予感が」
「ええっ! 絶対お断りなんだがーーーっっ!!!!」
そう叫んだとき、オレの身体は『スマスロ北斗の拳』にいた。
液晶には金文字の「無想転生」。
転送される直前と同じ状態。
元の世界へ戻って来れたんだな!
正直ヘトヘトだけど、これを閉店までぶっ続けてやる!!
(終わり)
※この物語はフィクションです。実在するあれやこれとは一切関係ありません。たぶん。
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かつてマスクド・モリタと呼ばれていた者さんの
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このコラムへのコメント(3 件)
読んでくださりありがとうございます!
そう、まさに昔の開店時の光景を出したかったので伝わってうれしいです。めっちゃ足踏まれたりねw
なんか、昔の開店前のドキドキとか、設定を追う感じとかを思い出して、楽しかったですー設定あるかなぁって期待しながら打てるお店が増えてくれるといいなぁ☆(いつも1しか打ってないのでwww)
全体の再校正を終了させてからになるのでいつになるかは明言できませんが、31日には必ず。
取り急ぎ読んでくださったみなさま、本当にありがとうございました!