◯◯とパチスロの奇妙な因果関係 『け』

今回のお題はらびっとパンツァーさんからいただいた「ケツ毛サンバ」。



咲いて散るのが華ならば、生えて舞います美しく。
タンゴ、ブレイク、バレエにサルサ、漢は黙ってケツ毛サンバ。






まず初めに、聡明な諸兄に問いたい。ケツ毛サンバってなんだ。母胎からおぎゃあと飛び出て幾星霜、生え際の後退が気になりだす程度には生を謳歌しているが、その存在を聴く、もとい眼にしたのはこれが最初であると断言出来る。




ケツ毛は分かる。最近の趣味は局部を剃毛する事である俺にしてみれば、その存在は極々身近である。一糸纏わぬ姿で風呂場に立ち、下半身に剃刀を入れていく作業の最大の難所は、やはり自らの眼の届かぬ背面である。視覚以外の感覚を酷使する苦労をしている時だけは、何故そんなところに生えたのだという憤りを感じざるを得ない。



また、サンバも理解する事が出来る。華やかな衣装に身を包み腰をくねらせて踊るブラジル発祥のダンス音楽は、日本でも近年楽しまれている。浅草や沖縄ではサンバカーニバルが地域のイベントとして定着している程だ。



しかしケツ毛サンバ。ケツ毛とサンバの融合とはこれ如何に。長く伸びたケツ毛を衣装としサンバを踊るのか、はたまたケツ毛そのものが意志を持ち、サンバのリズムに合わせて右へ左へ揺らめくのか。真に奇怪なりケツ毛サンバ。



今回は得体の知れないケツ毛サンバに加え、パチスロとの関係をも模索せねばならない。この文章を書き終えた後、または読み終えた後、我々はケツ毛サンバの深奥に触れる事になるだろう。




さて、ケツ毛サンバ。仮にこれが「呆れ返ってケツ毛がサンバ踊っちまうぜ」ということであるならば話が早い。ケツ毛がサンバを踊るパチスロといえば一つしかないだろう。「緑ドン viva2」だ。丁度舞台も南米である。対決演出の復活で八頭身の葉月ちゃんが拝めること以外、良いところが一つもないあの台は、まさしくケツ毛がサンバを踊る台と言えるだろう。というか最早あれケツ毛だ。ケツ毛程度の価値しかない。二度以上あの台を打った経験を持つ方が居るのならば、尊敬の意を込め「ケツ毛師匠」と呼ばせて戴きたい。




しかし、そこで思考を止めては面白味がない。viva2が負のケツ毛サンバであるならば、正のケツ毛サンバも模索すべきだ。正のケツ毛サンバとは何か。即ち「楽しい、楽しすぎる！思わずケツ毛がサンバを踊り出しそうだ！」の意である。



大前提として、ケツ毛にはネガティヴな印象が付き物だ。男であるならば誰もが経験あるであろう。丹念に掃除をした部屋で心晴れやかにくつろいでいるその最中、ふと床に目をやると一本の縮れ毛が。絶対に綺麗にした筈だ。其れこそケツの毛一本残さぬ程に。考えられるのは掃除が終了した後、新たにハラリと抜け落ちたのであろう。もう一体何度こんな事を繰り返せばいいんだ。積んでは崩される賽の河原のようじゃないか。男は皆産まれながらにして、決して消えぬ業を背負っている。



このネガティヴなイメージを払拭して余りあるケツ毛サンバ台。メダルを入れるその度に、レバーを叩くその刹那に、リールを止める一瞬に、興奮が全身を駆け巡り震えとなる。震えは徐々に下半身へと集約され、遂にはケツ毛を揺らめかす。これぞまさにケツ毛サンバ。そんな台こそ、正のケツ毛サンバに相応しいと言える。





思わずケツ毛が揺れる程の興奮を覚える台…「鉄のラインバレル」だな。覚醒が噛み合った時の爽快感は正しくケツ毛がサンバを舞っていると言えるだろう。あとJUDAの社長ケツ毛濃そうだし。なかなかART入らなくてケツが爆発しそうになる事も多々あるが。





如何だっただろうか。ケツ毛サンバ台の選定に納得がいかない御仁も多いと思われるが、ケツ毛サンバ台とは万人に共通する物ではない。パチスロを打つ全ての人、ケツ毛を生やす貴方の心に、貴方だけのケツ毛サンバ台は存在する。



心踊る名機を表す言葉に「正のケツ毛サンバ」が使われるようになる日、世界は一つ幸せになる。






















引き続きお題募集中です。お題をいただけると喜びでサンバを舞います。次回は『こ』から始まる言葉で。

8