10周年記念特別編：しくじりサイト？パチ7の10年物語。

元・店長カタギリ元店長カタギリのしくじり機種～歴代パチンコパチスロ事件簿～

　祝！！　パチ7開設10周年！！　やったね、おめでとうございます！！

……はい、というわけでパチンコ＆パチスロが楽しくなる情報サイト『パチ7』は2024年8月7日に満10歳のお誕生日を迎えました。本来であれば夜景の見える高級ホテルで盛大な祝賀会が開催されるべき節目のタイミングではありますが、昨今の業界事情を鑑みると昔の新機種発表会みたいな立食パーティー＆ビンゴ大会といった感じの豪華イベントは皆無ジャグラー。記念すべき日は無人の流しそうめんのように華麗にスルーされてしまいそうです。

ならば、せめて私なりの祝辞を述べようではないかと思い立ったのが今回の『しくじり機種・特別編』でございます。私なりにパチ7の歴史に少しだけ触れつつ、思い出話をさせて板垣退助でございます。

★今回のしくじり機種？は『パチ7（ゲンダイエージェンシー）』

▲パチ7（2014年1月）

サイト開設日は2014年8月7日。サイトの背景には無数の人面が配置され、時に尋常でない重さでコンテンツの閲覧を妨げてくるライトユーザーにはやや敷居の高いスペックが特徴。認定機の限界を突破し10年の時を経た現在もなお、ジオンの残党みたいな人たちによって愛され続けている業界内でも稀有な立ち位置のサイトである。

パチ7足跡.1：ビッグコンテンツ『つよパチ』の偉大すぎた存在

パチ7黎明期における最大にして唯一とも言える大人気コンテンツは、やはり鴻池剛先生のパチンコ実戦漫画『つよパチ』で間違いナシ。実際、私も多くのユーザーさんからパチ7を知るきっかけとなったのがこの作品だったと伺いました。

パチンコユーザーならば誰もが共感できる数多くのネタを切れ味の鋭い業界風刺を交えつつシンプルにまとめ上げた作品、今になって読み返しても実に面白いです。しかしながら、その存在が偉大過ぎた故に連載終了後のパチ7には物足りなさを感じたのもまた事実。さらに言えば『つよパチ』の影響によりパチ7は『パチンコ漫画のサイト』という強いイメージをユーザーに与えてしまいます。パチ7の知名度大幅アップと、サイトの方向性を決定付けるという功罪併せ持った作品が『つよパチ』でした。

しかしながら、連載終了後にも多くの面白いパチ漫画が登場しているのですから、やはり先駆けとなったコンテンツである本作品は圧倒的に功績が勝っているのは言うまでもありませんね。もしも『つよパチ』が実戦動画バージョンとして大ヒットしていたら、パチ7の方向性も大きく違っていたことでしょう。『犬スロ』を連載中の犬さんが超有名な演者になっていたかもしれませんね、強烈な個性を存分に発揮して……。

パチ7足跡.2：ノーフェイス部隊の賛否

白い覆面を被り、素顔を表に晒すことなくホールの実戦に出向く調査隊。いわゆる『ホル調』も今なお続くパチ7の代名詞。

無名の演者を派遣するよりもインパクトが大きく、何よりイベント感を自然に演出可能となる『白い覆面』は、集客を図りたいホール側にとってもありがたいアイコンであると言えるでしょう。しかしながら一方では、白い覆面はスタープレーヤー不在の証。

そりゃそうですよね、覆面ナシでお客さんが集まる演者が複数存在する媒体であれば何の問題もないのですから。さらに言うと白い覆面を被り続けている限り、マスクマン達はモブキャラの域を出られない。つまり、顔出しする人気者にはいつまでたってもなれません。パチ7にも、いつの日か人気者が出てくればもっともっと盛り上がってくるのに……。

そんなジレンマを抱えつつ数多くの白マスク軍団を派遣した時代を経て、パチ7にもヤッさん、せせりくんといったビッグスターが誕生。もちろん、頑なにマスクを被り続けた編集長も、今では白マスクこそがパチ7という立派なアイコンの立役者。まさしく継続は力なりですね。

★元店長カタギリとパチ7

私がパチ7と出会ったのは開設から間も無い2014年の冬。私がホールの職責を離れ、事務所の窓際で仕事をする演技を開始してからほぼ1年が経過した頃でした。

あらあら、何だか新しいパチンコのサイトが立ち上がっているわね。ま、どうせ2年も続かないでしょうけどねえ、オホホホホ。マダムのように客観、それが最初の正直な感想でした。当時は既に動画コンテンツが続々と登場していた時代。テキストベースの情報サイトを立ち上げるタイミングとしては周回遅れ過ぎるだろうと、他人事ながら心配になっていたのです。

そんな初めての出会いから約半年。そういえば、あの時代遅れのサイトはどうなっているのかと再び覗いてみたところ、意外にも読者投稿コーナーが盛り上がっているのに気付いたのです。例えるならば、いつ倒れるかと不安視していたヨチヨチ歩きの病弱な子猫ちゃんが、いつのまにか中型サイズの生意気キャットに成長しつつある、みたいな希望の光を見出したのです。

ここで、かつて有名パチスロ雑誌の常連投稿者であった私のチャレンジ魂に火がつきました。今どきテキストで勝負が出来るのだろうか。そんな不安を、彼らと一緒に面白いことやってみたい好奇心が上回ったのです。そして投稿を始めたのが知る人ぞ知る『しくじり店長』です。

パチンコ業界で有名になりたい、出来れば業界誌の表紙に自信の顔写真を載せたい。そんな夢に破れた男の人生録をサイトに掲載していただいた厚い恩を、いつか返さなければならない。ハッピージャグラーのGOGOランプを見つめながら、今でも私は時々そんなことをボンヤリと考えているのです。テンパイした小役はハズれないが、人生はハズレの連続。何ともままならぬものですなあ。

★まとめ～パチ7の歩み、そして未来～

パチンコやパチスロに勝利だけを求めるのならば、パチ7の有用性はさほど高くないのかもしれません。しかしながらパチ7にはパチンコ・パチスロを勝ち負け以外の部分でも楽しみたいと考える仲間達が自然と集まったり、離れていったりを繰り返している、今日では珍しいサイトであり、まるで小規模ホールのような不思議な居心地の良さがあります。ま、新しく飛び込むには勇気が必要な場所とも言えますが……。

私は2015年にパチ7の忘年会で「パチ7の10周年の忘年会にも必ず参加します！」と高らかに宣言いたしました。もはや誰一人として覚えていないであろう決意も、気付けば現実になろうとしております。

どんな仕事でも10年続けば一人前。良く言われる言葉ではありますが、パチ7が10周年を迎えた今、古株の存在として微力ながら関わりを持ち続けていることに大きな感謝と喜びを感じております。これからも多くの出会いと人知れぬ別れが待っているかと思いますが、皆さんと共にパチ7の15年目、20年目を想像しつつ今後もパチンコ・パチスロを自分らしく楽しんでいく所存であります。

勝ち負けだけに固執せず、ゆるやかに。この精神こそが私がパチ7に感じる、居心地の良さの要因なのでしょうね。

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元・店長カタギリ: 代表作：しくじり店長

シルバ〇アファミリーみたいに小さなパチンコ店の責任者から一転、雑巾がけがメインの業務となってしまった事務員へとグレードダウン。そんな設定①のスランプグラフのような半生を、隔週水曜日に連載させて頂いております。タイトルは「しくじり店長」。パチ屋の店長が平社員へと降格していく逆サクセスストーリーを、海物語シリーズの泡リーチを見つめるような気分でお読みください。