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業界に一石を投じるPB機『推しスロアイドルVer.』とは？現地取材＆実戦突撃レポート

じくゆる調~パチンコパチスロゆるゆる調査隊~

昨年の2023年12月1日、ある機種が兵庫県神戸市「ミクちゃんガイア三宮店」に導入されました。それは兵庫県を中心にパチンコ店「ミクちゃんガイア」「ミクちゃんアリーナ」を展開するタツミコーポレーションのPB機『推しスロアイドルVer.』（以下、推しスロ）です。

この推しスロ、先日の発表会では従来のパチスロ機とは一線を画した台とのこと（くわしくは発表会レポート記事をチェック！）。その真相を確かめるべく、実際に導入されている三宮までカメラを持って遠征してきました！

推しスロの前にこれだけは知っておくべし

話を始める前に以下の2点だけは予習しておきましょう。特に2番目は勘違いしている方も多いのでこれを機会に知っておきましょう。

PB機とは「プライベートブランド機」

PBとは“Private Brand”の略で、商品を販売する小売業者が企画／開発／製造／販売するオリジナル商品やブランドのことです。これのパチンコ・パチスロ版が今回のPB機です。ホールが主体となって遊技機の企画から導入まで行うオリジナル台をPB機と覚えておいてください。

関西のミクちゃんガイアと東京のGAIAは別の会社

今回紹介する推しスロの開発や導入店「ミクちゃんガイア」を経営しているのは、兵庫県明石市に本社を持つ（株）タツミコーポレーション。関東を中心に「ガイア」「メガガイア」「ガイアネクスト」などを展開して東京都中央区に本社を持つ（株）ガイアとは別会社です。

三宮駅から徒歩1分で推しスロ看板発見

推しスロが導入されている「ミクちゃんガイア三宮店」は、JR三ノ宮駅東改札の東口から徒歩1分のタツミビルディングにあります。

1～2階がパチスロフロア、3階がパチンコフロア、そして4階が関西のアイドルを応援する新感覚カフェ「aiDolce（アイドルチェ）」、5階がまるごと推しスロを楽しめるフロアとなっています。

4階のaiDolceと5階の推しスロは、もちろん関西のアイドルを応援する今回の企画つながりでタツミコーポレーションの経営です。ただし、フロアはそれぞれ独立していてaiDolceには未成年のお客様も問題なく入店できます。

▲三ノ宮駅から歩いてすぐ、推しスロの看板が目に入る

▲4階がカフェ「aiDolce」、5階が推しスロフロアとなっている

推しスロフロアはパステルカラーの非日常空間

店の様子を確かめたいので1階からエスカレーターで上がっていくと、1～3階は通常のパチンコ・パチスロ店ですが、4階から雰囲気がガラッと変わります。

4階のカフェは後でお邪魔するとして、本命である5階の推しスロフロアへ！中に入ると……あれ、ここは本当にパチンコ屋さんかな？

▲5階はフロアまるごと推しスロ、設置数は個人ブース仕様でなんと55台！

一面に広がるパステルカラーの個人ブース、台の上にはデータランプでなくiPad、椅子は全席すべてゲーミングチェア、パチンコ・パチスロ店のイメージとは程遠いファンタジーな空間が広がっていました。

よーく見てみると飾られているコーナーごとのペンライトやポスター、筐体の台枠ランプの「色」が設置台の設定を示しています。もう一度言いますね、「設置台の設定を示しています」。設定などのスペックについては後ほど説明するとして、もう少しフロアの様子を見てみましょう。

▲例えば青くペンライトが光りポスターに「2」と書かれたコーナーの推しスロは全台「設定2」

フロアの一角には、ホールスタッフが遊び方から終わり方まで丁寧に説明してくれる「初心者専用コーナー」や、演出や打ち方をアドバイスしてくれる「研修生専用コーナー」がありました。最近は新規層を意識したサービスを提供するホールも多いですが、ここまでするとは驚きです。

筐体周りを見ると……データランプが無い!?

それでは実際に打つ筐体の環境をチェックしてみましょう。

個人ブースの空間がリッチ、椅子も立派だし通路も広いしヘッドホンもあるし……ヘッドホン!? はい、この驚きに共感できた人は後の説明をお待ちください。

メダル貸出サンドは従来の物と変わらず、筐体上部にはiPadが外付けされており、これは液晶画面の代わりかな？といったところ。流石にそんなには変わらないよね、と見上げてみると……データランプがない！? ボーナス回数も出玉スランプも分かりません、大丈夫なのか推しスロ!?

……いやいや、少し落ち着いて細かく見てみましょう。

▲ヘッドホンのコードをたどると、筐体上部に外付けされたiPadに接続されている

▲データランプが無い代わりの呼び出しボタンやType-A&C対応のUSB給電も設置

▲メダル貸出機に変わった様子はなく、親切にもスペック表が貼ってある

▲Bluetooth？ガチャ50G？通常ゲーム150回転でBONUS発生？

何か俺たちの知ってるパチスロと違わないか!?……ということで、ここらでスペックや設定などネタ明かしをしていきましょう。

推しスロのスペックと基本システム

それでは公式サイトの画像をお借りして、推しスロのスペックを見てみましょう。

まずリール配列を見ると、すべてフリー打ちで小役の取りこぼしは無さそうです。そして設定ごとの出玉率を見ると……設定1：94.8％、設定2：99.6％、設定3～5が100％!?
設定1のみ低い出玉率ですが、これは「チャリティ」という特殊設定の模様。それ以外の設定はほぼ100％、つまり行って来いのトントンで射幸性ほぼゼロとなっています！

ただし設定3～5にはボーナスに種類があり、ボーナス割合の振り分けが％で書かれています。つまり設定自体に期待できる出玉率は100％ですが、当選するボーナスによって上ブレ下ブレがあるわけです。

▲設定ごとの特徴については初心者向けに説明プレートも用意されていた

そうなると天井G数は150Gと記載されていますが、ボーナス当選確率はどうなっているのか？となります。そこで、もう一度先ほど筐体周りに貼ってあった説明を見てみましょう。

分かりましたか？つまり、推しスロは通常ゲームではボーナスを抽選せず、天井150Gで必ずボーナス当選する仕組みとなっています。出玉設計を単純化して説明すれば「ベース50G／50枚で150G消化してボーナス150枚で出玉率100％」というわけです。

先ほどのフロア紹介で「設置台の設定を示しています」と言いましたが、それは基本的に各設定の出玉率が100％で差が無いからです。射幸性がほぼゼロなので、基本的にボーナス振り分けの違いというゲーム性を選ぶだけになります。

……はい、ここまで読まれた方が感じたかもしれない思いを代弁しましょう。

推しスロって、何が楽しくて誰が打つの？

言っちゃったw しかし、いくら何でも考えなしにこんな大掛かりなプロジェクトを大手ホール経営企業がするわけがありません。これはもう直に話を聞くしかないでしょう！

推しスロ導入店の店長さんにインタビュー

ということで、実際に推しスロを打つ前に「ミクちゃんガイア三宮店」店長の峰本さんに話をお聞きすることにしました！

——推しスロやカフェといった今回の企画の意図をお教えください。

弊社ビルの4～5階を使用したプロジェクトで、4階がアイドル推しカフェ、5階が推しスロフロアとしたアイドルファンをターゲットにしたものです。アイドルの推し活をしている方がターゲットなので、推しスロは射幸性を極力そぎ落としたスペックにし、当店限定のアイドルグッズを交換するために推しスロを打っていただく感じです。

——どんなお客様がいらっしゃっていますか？

通常のパチスロユーザーの方ももちろん歓迎ですが、やはりほとんどはアイドルファンの方です。初心者の方が多く、メダルの借り方などからご説明することもあります。

お客様の一連の流れとしては、5階の推しスロを打ってグッズに交換して余り玉もアイドルや盲導犬支援に寄付します。そして4階のカフェで推しメンをプリントしたラテアートの「ラテドルチェ」を飲んでいく、というのがよく見られます。

▲アイドルファンの間で流行しているラテアートのプリントサービス（写真はaiDolceのinstagramより）。

——推しスロはPB機ですが、どのように企画開発から導入まで進めていきましたか？

弊社では以前よりPB機を導入しており、2023年12月9日に導入した3作目（※）では自分がプロジェクトリーダーでした。その際には製造・スペック・型式試験提出のジャッジなども開発会社と相談しながら進めていました。

※タツミコーポレーションとアサヒディードがコラボしたPB機『ミクちゃんとイドムンのミラクルチャレンジ2』。それ以前にもタツミコーポレーションは『パチスロミクちゃん』『ミクちゃんとイドムンのミラクルチャレンジ2』をリリースしている。

▲これまでにタツミコーポレーションが導入したPB機

今回の推しスロは社長が推進したもので、ある程度進んだ段階から自分の方に話が来た感じです。ただ推しスロは射幸性もほとんどありませんので、型式試験は問題ないとは思いました。iPad側のコンテンツはパチスロ機とは別の開発会社さんと制作しており、型式試験や設置後の所轄検査をクリアした後も演出面の調整などオープンまで時間を掛けています。

導入開始後の大きなトラブルはありませんが、自分のような長く業界にいる人間でも想定できない未知のトラブルはあり、細かい修正対応は現在も続けています。

——音声に関する仕組みを教えてください

筐体自体から発生する音声はなく、聞こえるのはiPadのコンテンツからのみです。iPadからはイヤホンジャックを接続したヘッドホンか、トランスミッターを介したBluetoothイヤホンで音声を聞くことができます。

——筐体とiPadがどのように接続されているかお教えください

細かくはお教えできませんが、筐体からボーナス／小役／レバー（回転数）など一部信号をサーバが受け取り、サーバからiPadに情報が送信されます。

▲簡単な推しスロのシステム図。筐体とiPadは直接接続されておらず、サーバを介して情報が送信されている

——このシステムの導入意図についてお教えください

システム自体が画期的なもので、iPad側のコンテンツを変えれば今回のようなアイドルを対象としたものではない別のパチスロ台にすることもできます。今までのパチスロでは無理だった「アップデート」という可能性を見せて、業界に一石を投じる社長の意図もあります。

今後推しスロも、クイズなどのiPad側のコンテンツをアップデートしていく予定です。

ということで、数々の謎が峰本店長の説明で解けていきました。

ターゲットはアイドルファンでグッズ交換などの推し活を基本スタイルにしているということ。そもそも高設定を狙ってパチスロで勝ちたい、というパチスロユーザーがメインターゲットではないんです。これは推しスロに対する先入観を改めなければいけないでしょう。

なお、今回の推しスロに登場するアイドルグループは、主に関西を拠点に活動する以下の4グループになります。

▲左上「グットクルー」、左下「すたんぴっ！」、右上「SITRA.」、右下「meluQ」

さらにグットクルーによる「推しスロ遊び方動画」もあり、筐体横のQRコードを読み込めば簡単に見ることができます。

推しスロ実戦、スタート！

それでは数々の謎も解けて納得いったところで実戦開始です。

打つ前に「推しコレ」に登録＆ログイン

推しスロを楽しむ前に、連動してアイドルのカードをコレクションできる「推しコレ」に登録しましょう。方法は簡単で以下のとおりです。

①「推しコレアイドルフルコンプ」公式サイトにアクセス＆プレイヤー登録
②スマホで公式サイトにログインして「Log in」を選びQRコードを表示
③筐体側のiPadにタッチして「QR code Log in」を選択
④iPadのカメラに向かってスマホのQRコードを読み込ませてログイン完了

ログインに成功すると、登録したプレイヤー名がiPadに表示されます。

好きな音声デバイスを選ぶ

音声デバイスは、あらかじめ用意されているヘッドホンか、持参したBluetoothイヤホンを選べます。Bluetoothイヤホンを使用する場合は、お店が貸してくれるトランスミッターで接続すればOKです。

▲トランスミッターを借りてペアリングすればBluetoothイヤホンでiPadの音声を聞ける

ここでちょっと余談を。パチンコ・パチスロでは以前からホール内の騒音が問題となっています。その対応として「ヘッドホンやイヤホンで筐体音声を自分だけ聞けるようにならないか」という意見が昔からありました。しかし、イヤホンジャックを用意してユーザーが端子を差すというのは保安上問題があり実現していません。

推しコレの場合は筐体からの音声出力が無く、サーバを介して得た信号に対応した演出やコンテンツを再生しています。若干のラグも感じ従来のパチスロと比較すると至らなさはありますが、このシステムには騒音問題の改善やより快適な遊技への可能性を感じます。

レバーオンでiPadのコンテンツがスタート

それではいよいよ実戦スタート、基本フローはいたってシンプルで以下のとおりです。

①BET＆レバーオン＆リールストップといった従来通りの一連のパチスロ動作でiPad側のコンテンツが進む

②iPad側で推しアイドルグループ＆メンバーを選択すると、そのアイドルグループの紹介やクイズを楽しめる

③50Gごとに訪れるプレミアムガチャでアイドルカードをゲット

④150G消化するとボーナスに当選（押し順ナビ有りの疑似ボーナス）

小役取りこぼしナシということもあり、手を動かしつつiPad側のコンテンツを楽しむというのが基本的なプレイスタイルです。

従来のパチスロユーザーにとっては物足りなさも感じますが、メインターゲットであるアイドルファンにとっては推しメンを愛でる方がいいわけです。

ちなみに筐体側の挙動に全く意味が無いわけではありません。小役が揃うと払い出し枚数に応じたペンライトの演出がiPad側に入ります。そして、通常ゲーム中に引いた小役に応じて50Gごとに訪れるプレミアムガチャのレア度が変動します。またプレイ開始時の推しメンが選ばれやすいようにもなっています。

▲スイカ入賞でペンライト6本の演出が出現

これはなかなか上手いやり方です。射幸性を削ぎ落しているがゆえにベースや設定に対する出玉率は変わりませんが、自身の選択や引き次第でガチャの内容が変わるというデジタルコンテンツ側に期待感を向けたところに工夫を感じました。

ボーナスを消化してプレイ終了

通常ゲームを50G×3回＝150回転させて3回のプレミアムガチャを引き終わると、疑似遊技で自動的にボーナスが揃います。ボーナス消化は押し順ナビに従うだけです。

しかし、実はここに高いハードルがあったことをお店の方に教えていただきました。何回もお見せしていますが、ブースに貼ってあったこの案内をもう一度見てください。

▲一番下に「忘れずにBONUSをお楽しみください！」と書いてある

ボーナスに当選したらボーナスゲームを消化するのは当たり前ですよね？ところがメインターゲットでありパチスロ初心者のアイドルファンの人たちにとっては、全然当たり前ではありませんでした。プレミアムガチャを3回引けばそれで終わり、と思う人が多かったわけです。

そしてボーナス消化中も「押し順ナビに従ってストップボタンを押す」という動作が理解できなかったそうです。普段からパチスロを打っている人にはあまりに当然ですが、初心者の方には目の前のセグで表示された「3／2／1」の数字が何を意味するかも分からなかったわけです。

▲これを「リールを右・中・左の順に止める」と理解するのにハードルがあった

かなり凝ってるオプション機能

プレイ中にいつでも選べる「サウンド設定」や「言語設定」、そしてかなり懇切丁寧な「遊び方」といったオプションを選べます。

▲サウンド設定は収録されている各アイドルグループの楽曲を自由に選べて音量設定も可能

▲言語設定ではなんと「日本語／中国語（簡体字）／中国語（繁体字）／英語／韓国語／フランス語／スペイン語」の7か国語対応

▲遊び方は「メダルを借りる」から始まる初心者向け仕様

終了したら推しコレをチェック！

打ち終わって「推しコレアイドルフルコンプ」公式サイトにログインすると、今回のプレイで獲得したアイドルカードを確認できます。獲得ステータスは「推しスロで出現」「景品交換で実物のアイドルカードを獲得」と段階があり、すべてをコンプリートした猛者もいるという噂も!?

▲推しスロで出現させたカードは自分でメモを入力するだけで獲得扱いになるので、獲得した写真を撮ってSNSにアップしてアピールするのもオススメ

▲景品交換で獲得できる実物のアイドルカードの裏にはQRコードが印刷されており、これをスマホで読み取れば獲得扱いになる

店舗限定アイドルグッズを景品交換でゲット

遊技を終えたらメダルをジェットカウンターで集計してもらい景品交換、という流れは従来のパチスロと変わりません。そしてこのフロアで交換できるのは店舗限定のアイドルグッズになっており、通常の景品交換をしたい場合は他フロアのカウンターに行けばOKです。

▲ディスプレイ棚には各アイドルグループ＆メンバーのグッズがずらっと並ぶ

▲推しコレに登録できる実物のアイドルカードもここで交換できる

そして景品交換の際のお約束が余りメダルです。余りメダルは各アイドルグループへの支援か、日本盲導犬協会への寄付に充てることができます（タツミコーポレーションは日本盲導犬協会の法人賛助会員）。

▲推しのアイドルグループか日本盲導犬協会を指定すると、店員さんが余り分のメダルを確認してボックスに入れてくれる

以上が推しスロ実戦から景品交換までのひと通りの流れです。正直に言えば、自分も従来のパチスロには慣れている方だと思うので軽い気持ちで臨んだ部分もありましたが、実際は初体験と発見の連続で興奮しながらの実戦取材でした。

打ち終わったら4階カフェでまったり

5階推しスロフロアの下、4階には新感覚カフェ「aiDolce（アイドルチェ）」があります。今回は開店時間前でしたのでお客様はいませんでしたが、お店側のご好意で見学させてもらいました。

▲エントランスには各アイドルグループの巨大ポスターが展示されている

店内は清潔感のある佇まいで、座席数も豊富に用意されています。そしてフロア奥にはステージと巨大スクリーンが設置されており、PV放映やライブも楽しめるように設計されています。

▲アイドルカフェらしく、スクリーンには各アイドルグループのPV映像が放映されていた

お店のおすすめメニューは、店長の紹介にもあった「ラテドルチェ」。当日限定の日替わりや自分が希望したアイドルがプリントされたラテアートを注文できます。

またaiDolceの特徴としては、推しスロフロアとは異なり未成年の方も来店OKなところ。そして各アイドルグループのグッズも販売されていました。

推しスロ……甘く見てましたゴメンナサイ

実際に取材するまでは勝手ながら、今までのPB機と同様に他のパチスロ機と同扱いで数台の設置、よくてもフロアの一角にコーナーが設けられているくらいだと思っていました。

しかし実際に来て話も聞いてみたら、この冒険的なプロジェクトを自社ビルながら1フロア（カフェも含めれば2フロア）まるごと使って実現したことに衝撃を受けました。これにはタツミコーポレーションならではの客層拡大や新規市場開拓の意志が感じられます。

そして推しスロならではの「アップデート」という概念。現代のデジタルコンテンツや機器において、アップデートが施されないものはほとんどありません。しかし、パチンコ・パチスロといった遊技機の世界では、歴史的な背景や保安上の問題からそれはタブーと言えるものでした。これに文字通り一石を投じたことの価値、ましてやそれを開発メーカーでなくホールが主体となって行ったことに強い意味を感じます。

▲取材は2023年12月中旬だったが、以降アップデートや限定グッズの追加などが行われている

推しスロは機械割100％で射幸性ゼロの単なるアイドルPB機ではない。このプロジェクトには、実はとんでもない可能性が秘められていたのです。

そして推しコレならば、例えば「iPad側のコンテンツを限定YouTube動画や生ライブ配信にする（一種のパブリックビューイング席）」「4階カフェのメニューを注文して出前サービスしてもらえる」とかいかがでしょうタツミコーポレーションさん？

と、まあ勝手なアイデアを提案したくなるくらい魅力を感じる仕組み、挑戦的なプロジェクトでした。関西近郊の方はもちろん、それ以外の方も、推しスロを一度覗いてみたりアイドルファンの方に教えてあげてみたりしてください！

▼推しコレアイドルフルコンプ」公式サイト