◯◯とパチスロの奇妙な因果関係 『う』

今回のお題はガラムさんからいただいた「ウコンの力」。


飲んだら乗るな。乗るなら飲むな。酒は飲んでも呑まれるな。酒を飲むなら飲んどきな。





最近、花粉症が辛くて仕方がない。朝目覚めてまず思うのは「眼が痒い」だ。次に喉が痛い。これは睡眠時に鼻が詰まり口呼吸になっていることが原因と考えられる。擤めども擤めども鼻汁が止まらず、日中は虚ろな眼で過ごす羽目になる。痒みが目鼻で済んでるうちはまだいいが、酷い時は上顎の奥が痒くなる時がある。指を突っ込んで掻くわけにもいかず、耐え続けるしか対処法が無い。日本にある杉の木を全て燃やし尽くしたい衝動に駆られながら、生ける屍となって1日を終える。




唯一気が休まるのは喫煙中くらいのものだ。鼻から煙が抜けていく瞬間だけは鼻汁の分泌が止まり、心身共にリラックスする事ができる。その所為もあってか、この時期は1日の煙草の消費量が格段に増える。



人は皆何かに依存して生きている。煙草か、恋人か、スマホか、はたまた酒か。



現代日本は兎角生きづらい。何かに酔っぱらってないとやっていられない。渇いた心を癒す一粒の清涼剤を求めるのは、人間として当然の行為なのかもしれない。



辛い日々の安らぎを友人との語らいの場に求め、ついつい飲み過ぎてしまうのも仕方のないことだ。明日も早いのに、帰宅の時間は日付が変わってから。一刻も早くアルコールを身体から抜かなくては。そんな焦る心に効くのが「ウコンの力」だ。



飲酒の前と後、どちらで飲めば良いのかも知らない。本当に効果が有るのかも分からない。ただ飲んだという事実。それが重要だ。それがあるからこそ気持ち良く酩酊出来るというものだ。プラシーボ効果と言ってしまえばそれまでだが、有ると無いとでは気の持ちようが大きく変わる。



飲んだくれの心強い味方である「ウコンの力」。パチスロに例えるのでならばアクロス系機種と言ったところだろうか。日々の生活に疲れ、ささくれ立った心を癒すべくパチスロを打つ。しかし負けるのは怖い。汗水垂らして稼いだ身銭が失われるのは誰だって嫌なものだ。



そんな時、設定１でもフル攻略で機械割100%を越えるというのは、なんとも安心できるではないか。例えそれがプラシーボ程度の効果しかなかったとしても。



三万負けててもどうってことない。いざとなったらアクロス小突いてチョイと二三連させれば良いだけだ。それでも駄目ならリノがある。切羽詰まればスーリノだ。リノもウコンの力もスーパーに限るな。花粉症で朦朧としながらこんな事ばかりしているから何時まで経ってもうだつが上がらないんだ。





今日も今日とて煙草を吸い、ジャブジャブとサンドに金を突っ込んでは大負けし、浴びるように酒を飲んで泥酔する。


バーサスとウコンの力があるからきっと大丈夫だと自分に言い聞かせながら、くそったれな日常を打破する何かを求めて。





















引き続きお題募集中です。お題を下さった方には感謝の舞を密かに舞っておきます。次回は『え』から始まる言葉で。

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