『もう、パチスロやめるわ。』

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『もう、パチスロやめるわ。』

あぶらさん 俺たち仲良し養分スロッカス。: 投稿日：2016/10/20 00:04

徳島旅打ちを控えた僕に、連絡が入ってきた。

どうやら、かっつんからのようだ。

『ごめん、土曜日仕事は入って行けなくなった。』

いきなりの連絡で戸惑う僕。

しかし、仕事なら仕方ない。

だって社会人だもん。

金曜の夜から日曜の朝までを予定していたので、ぽっかり予定が空いてしまった。

そんな僕は、一人ちょっと旅打ちを決行した。

2年前に5スロでぼろ負けした某ホール。

スロットの王様らしからぬ出玉で僕を翻弄させた。

リベンジに燃える僕は、昼に到着をしエヴァ希望を打つ。

これがいけなかった。

あっという間に天井(1,280G)に到達。

希望なんて無かった。

それから、気になっていたBLOOD＋二人の女王を打ってみた。

これはすぐにボーナスを引き、黄色オーラ？からARTへ繋がった。

「なにこれ…真ん中ﾊﾟｯｶｰ開くとき気持ちいい。」

快感に溺れつつ駆け抜ける。

しかし、CZですぐに引き戻すも駆け抜ける。

「この台は…戦える！」

DEAD OR ALIVEを引ける勢いがあると確信を持ちつつ続行。

結果としてDEADである。

DEAD OR ALIVEを引けずにDEADしたのだ。

いや、BLOOD＋を選んだ時点でDEADだったのかもしれない。

あと1体でやられるのは何かの病気なのか。

たった3体を倒せない主人公。

弦之介なら900体以上は倒せるのに。

もうBLOOD＋は打たないと心に決め、大好きなガルパンへ。

CZによく入っていた台を選ぶ。

打ち始めてすぐに教官CZへ入るも倒せず。

「ｶﾞｯﾃﾞﾑｯｯ！！！」

気づけば5スロで14,000円の投資。

豪遊…！圧倒的豪遊…！

今ならカイジの気持ちも分かる。

店を出るともう夜になっていた。

嫁さんから前借したお小遣いをあっという間に溶かしたのである。

次のお小遣い日は11月25日。

その日は10月14日。

僕は、心に決めた。

『もう、パチスロやめるわ。』

とりあえず今月分だけでもなんとかしないと。

後輩さんに連絡を取る。

「パチンコが2,000円でついて、スロのバルタンで3,000枚くらい出て100,000円勝ってますよ。」

急いで後輩さんのいるホールへ向かい、無事15,000円を借りることができた。

すると、後輩さんが代打ちの提案をしてきた。

「僕、バイオ6打つんで隣でサイレントヒル打ってください。出た半分はあげますから。」

さすが100,000円勝ってる男は違う。

喜んで代打ちを始める。

結果として、ボーナス10回引けてAT0回。

ここまでなのか。

今日の引きの悪さに絶望する。

「ラーメン奢るんで、食べに行きましょ…。」

後輩さんの心遣いに泣きそうになる。

ラーメン食いながら僕は後輩さんに問いかける。

「どうやったら、そんなに勝てるの？」

後輩さんは年間トータルプラスの男で、解析などをすべて頭に叩き込んでいるほどスロッターなのである。

そんな後輩さんの勝つべくして勝つ方法が知りたい。

するとこんな答えが返ってきた。

「あぶらさん、自分ルールってあります？」

自分ルールとは、この台は絶対触らないなど、自分での決め事らしい。

当然、僕にはそんなものはない。

打つ台も履歴なので良さそうなのを打つだけ。

「あと、あぶらさんの打つ台は基本的に辛いです。」

後輩さんからしたらエヴァ希望は絶対打たないし、BLOOD+も打たないらしい。

理由はとにかく辛いから。

逆に戦コレ2やリングなどは後輩さん的に甘いとのことでよく打つとのこと。

そんな話を聞いていて僕は思った。

勝つべくして勝つ人には理由がある。

勝つ根拠があるのである。

今の僕はそれが無い。

しかし、もうそんなことはどうでもいい。

なぜならもうパチスロは辞めるから。

「後輩さん、今日は楽しかったよ。でももう僕はパチスロ辞めるわ。さすがに借りてまですることじゃない…。」

すると後輩さんは当たり前のように。

「今、15,000円あるじゃないですか。増やせばいいんですよ。いざとなれば、力になりますよ！」

なんという心強い言葉。

その言葉に僕の背中は押された。

『やっぱパチスロ打つわ！』

翌日僕は15,000円を握り締め、ホールへ向かうのであった。