グランドオープン

・グランドオープンの意味とは


先日古くからあるホールがグランドオープンするとハガキがきました。

そのホールは私たち姉妹が小中学生のころにオープンし、両親や叔母や祖母や大叔母など、それこそ親戚総出で遊んでいたホール。

当時まだ子供が出入りしてもいい頃に、妹と私は外の公園で遊んで、お腹がすいたり喉が渇くと中に行き、玉を少しもらって飲み物やお菓子を交換して食べた思い出の店。

うちの父はある日あまりに出なかった時に、そこのカードをそっと切り刻んで二度と行くまいと誓った店でもありました。

そんな思い出のつまった店がグランドオープン！

お母さんは父や祖母の夕飯を作ってから、妹と私は仕事上がりに行きました！

私が着いたのは19:30。

わいはこれで一旗挙げるんやぁ！とばかりに意気込んで入店。

興奮して広がる鼻の穴を押さえつつ、ルパンをやっていた柳のもとへ妹が珍妙な面持ちで近寄ってきた。しかも母まで一緒に。

妹「おねいちゃん…20時閉店…だって」
柳「は！？」
母「お母さんもそんなわけないって思ってたんだけど…」
妹「これ↑蛍の光だ」

え…？とよく耳を澄ませると、微かに聴こえる蛍の光。
周囲を見渡せば玉を流しはじめる人々。

え？うそ？

グランドオープンて言うからにはもっとほら、どの台も出まくっててほら、ほら！！

柳、遊戯時間30分。

柳「…どうだった？」
妹「どうもこうも…お母さんは１箱出したみたいだけど…」
柳「そう…流石だね…」
妹「私…家帰ったら『グランドオープン』の意味調べてみるわ」

そんな私と妹は帰りに中華居酒屋で愚痴りながら酒を飲みましたとさ…。

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