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【私の回胴人生 18の時】
【私の回胴人生 18の時】
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シヲンさん
2019年に神奈川に移住。 5号機からの打ち始めなので古い機種は詳しくないです。 2011~2015年頃は専業だった経験有りますが、今となっては社畜の為ライトユーザー。 2021年5月6日時点で無職になる。 のんびりと楽しみながら書いていこうと思います。 Twitter:@atarazu_tenjou - 投稿日:2020/11/10 04:13
セリポンさんのコラムを拝見してふいにパチスロとの出会いを物語調で書きたくなりました(笑)
ネタ提供ありがとうございます(感謝)
パチスロとの出会いは17歳の夏、猛暑で目が回りそうな晴れた日でした。
シオソはバスケットボール部に所属しており、中学からまあまあの上手さで全くベンチに入れない程ではない実力な事もあり、日々部活動に明け暮れていました。
少年の通う高校は東京都練馬区の都立高校で当時定時制がある高校だった為、夕方6時には完全下校。
いつも通り部活を終えて下校の時、人の流れに逆らうように学校に入っていく一人のガタイの良い男に突然声を掛けられる。
?:「あれ?シオソじゃん!」
シ:「ん?あ?K太郎か」
K:「何してんの?てか高校ここなんだ!www」
シ:「あ~なんだよマジ…話しかけんなよ。」
K:「…は?」
K太郎は中学の同級生で少しやんちゃな変わり者だった。
少なくともシオソにはそう見えていた。
煙たがる様にK太郎からのフレンドリーな問いかけを拒否し、シオソは立ち去る。
K:「マジなんなんだよ…。」
それから会話はおろか一度もK太郎に在学中に会うことは無いと思っていた。
結果卒業まで一度も会うことは無かった。
先輩が引退して、自分の代になってからも変わらずシオソは部活に打ち込んだ。
そしてそのまま夏の地区大会で敗戦して引退した。
シオソは思った。
「なんもすることなくなった…。受験か…。」
そして何もしなかった。
授業は出るけど何も入ってこない、指定校推薦だ、AO入試だの単語が日々飛び交う毎日をボケっと何事もなくただただタンパク質と水でできた肉塊でいた。
バスケで感じていた勝負で得られる刺激と勝った時、良いプレーをした時の快感と高揚が一切無くなった世界がそうさせていた。
何かに打ち込む、何かに熱中する、何かに心酔することの重要さを失ってから知った。
ただの肉塊になったシオソはある日夜中に起きておもむろにテレビをつけた。
シ:「アニメやってる…。」
何が放送されてたは定かではないが、そのまま最後までアニメを見た。
シ:「普通に続きが気になる…。」
例えるなら炭酸の缶ジュースを開けた様な感覚だった、確実にシオソの心の何かの栓が開いた瞬間だった。
シオソはアニメを見漁った。
学校にノートパソコンを持っていき外付けHDにアニメをしこたま入れて暇があればずっと見ていた。
そこでエヴァと出会う。
言わずもがな社会現象にもなった有名アニメを見てシオソは思う。
「グッズマジほしいわwwマジ綾波かわええww俺の嫁wwwデュフwwww」
アスカから気持ち悪いと言われること間違いなしのキモオタに変貌していた。
シ:「ん?なんだこれ?」
『新世紀エヴァンゲリオン~まごころを君に~I'll GIVE THE TRUE LOVE FOR YOU』
インターネットで検索をかけた結果出てきたのはP-Worldというサイト
シ:「んだよパチンコ屋のサイトかよ」
お目当てのグッズとは関係ないサイトだと判断し閉じようとしたその時
シオソに電流走る
シ:「てか…エヴァってパチンコになってんの?」
当時パチンコが世間的にどんなイメージかなど全く知らないシオソ、唯一持ってる知識といえば
シ:「昔テレビチャンピオンでやってたな~」
だけ
シ:「同世代のやつでグッズは誰でも買えるけどパチンコは誰でもはできんよな…。」
周りの同世代とは少し違うことをしたいという欲求に駆られてパチンコ屋に行くことを心に決めるのであった。
この時高校在学中だが18歳にはなっており年齢の制限はクリアできていることも確認し高校近くの店に入店。
※高校生の入店は禁止されています。絶対に行かないように。
店内は薄暗く、ちょっとしたネオンがついていてあまり人はいない、ゲームセンターのような場所だった。
昔ゲームセンターのメダルゲームはやっていた為、同じものだと思い台を探す。
シ:「サイトで見たのってこのパチンコだよな…。」
青いスロットマシンには間違いなく新世紀エヴァンゲリオン~まごころを君に~と書かれている。
どうやって遊ぶかもわからず、とりあえず座って財布を開く。
台の横に千円札を入れる機械があり「貸しメダル1枚20円」と書かれている。
シ:「ここに入れるのか。」
千円札を入れてすぐメダルがジャラジャラと音を立てて落ちてくる。
この時シオソは驚く。とっさに台の上にあるドル箱に手を伸ばして溢れないように受け皿を構えるようにドル箱を添える。
シ:「あ、溢れはしないのね。」
当然である。
1枚20円のメダルを千円札を入れて出てくるのは50枚。
その程度は収められる受け皿は最初からついているのだ。そんなことも冷静に考えることはできていなかった。
受け皿に溜まったメダルをドル箱に移してドル箱片手にメダルを投入口に入れる。
「ポン」
メダルを入れてレバーを叩いた。
何も起こらない。
当然である。
機種によって通常時から1枚掛けが可能な機種もあれば、3枚掛けのみ可能な機種があることなど調べてすらないからだ。
追加で1枚入れても何も変わらない。
シ:「やべえ、動かねえ…壊れてんのか?」
そして更に1枚入れたところでレバー叩くと。
回った。
シ:「良かった~回った~。」
止まらない。
当然である。
止まるわけがない、ボタンを押す必要がある。
しばらくぼーっと台を眺めてシンジ君がミサトさんの部屋で座っているだけの液晶をただただ眺めていた。
シ:「あ、止まんねえの?ボタン押すか」
ボタンを押すとリールが止まる。この要領で左、中、右とボタンを押してリールを止めた。
シ:「とりあえずこのメダルなくなるまでやるか」
50枚を使い切る。
シ:「まあ5000円くらいならいっか。」
体感数分で財布の中から5000円が消えた。
シ:「これどうやったら当たるんだ?」
シオソに電流走る。
シ:「当たるまでやってみりゃいいじゃん」
手持ちは10000円
すでに5000円使っているから残りは5000円。
馬鹿でもわかる。なくなれば帰るしかない。
10000円あれば型落ちのバッシュくらいなら余裕で買える金額であったが、そんなことはどうでも良かった。
どうなれば当たるのかが見たい一心で五千円札をサンドに入れようとした。
入らない。
当然である。
千円札専用のサンドだからだ。
理解するのに数分かかったが、両替をする必要があると気づき行動は早かった。
シ:「ゲーセンと同じなら両替機があるはず」
店内を歩く。タバコの煙が顔にかかったがそんなことは気にも留めなかった。
両替機を探すことにそれほど夢中になっていたのだ。
無事に見つけて両替を済ます。
元の台に戻ると知らない人が座っている。
当然である。
台の確保などしていないので空き台に思われているのである。
シ:「あ、取られた…。」
仕方ないと思い、隣の台に座る。
すると
次回予告が急に流れる。
演出が始まる。
勝利と出る。
ボーナス確定と出る。
赤い7の図柄が液晶上に揃っている。
シ:「当たった?」
揃わない。
当然である。
全く図柄を狙っていないのだから。
シ:「狙わないと揃わないの?!」
手持ちの20枚ほどを使い切ったところで気付く。
すると隣の人が
隣:「目押ししてあげよっか?」
声をかけてくれた
ところがシオソは
シ:「いえ、大丈夫です。」
断った。
アホである。隣人の優しさをその場の羞恥心に負けて断ったのだ。
やるしかない状況になったことは理解できていた。
このボーナスとやらは450枚近く出るだろうと盤面に書かれた払い出し枚数を見て理解できていたからだ。
ここで初めて携帯でこの台に関して調べる。
当時携帯で何かを調べることをあまりしてこなかったシオソには慣れない作業であったが、この際、背に腹は代えられない。
リールは一定の回転スピードで回っていてタイミングさえ計れれば後はタイミングで止めることができる。
理解したが体が追い付かない。
だがやるしかないと思っている。
シ:「揃った…。」
ゴゴゴゴゴォ~キーン!!…私に還りなさい~…。
魂のルフランが流れる。
シオソは異常なまでの高揚感と達成感に包まれた。
先ほどまでたまにしか揃わなかったベルが毎回揃う、中々メダルが出てこないがある時からメダルが下皿に払い出される。
この時初めて貯留のセグが動いていることに気づく
50を超えたら余剰分が下皿に出てくることが理解できた。
そのまま回していると獲得枚数が表示されて夢の時間が終わった。
下皿に出たメダルを全てドル箱に移し台を後にする。
シ:「このメダルをどうすればいいんだ?辞めたいんだが…。」
隣:「お兄さん!メダル忘れてるよ!」
シ:「え?!あ!すいません!!!ありがとうございます!」
隣:「そこの機械の前にその箱おけば交換してくれるから」
隣人は神であった。
全身全霊を込めて感謝を述べたシオソは言われた通りにジェット前にドル箱を置く。
年配の男性店員がジェットにメダルを流す。
枚数が表示されてその枚数が書かれたレシートを渡される。
シ:「これなんすか?」
店:「初めてですか?そこのカウンターの女の子に渡してください。」
簡素だが適切な説明を受けてカウンターに行きレシートを渡す。
訳の分からないプラスチックのケースを包まれて
店:「あまりお菓子取れます。」
シ:「あ、なんでもいいです。」
適当なお菓子と謎のプラスチックのケースを渡されて一連の作業が終わり。
とにかく店を出る。
シ:「で…これなんだ?」
理解ができないものは調べる。
再び携帯で調べて、このケースは買い取ってくれるところがあると知る。
しかもだいたいパチンコ屋の近くにあるらしい。
周りを見回すと先ほどの隣人がいた。
しばらく立ち止まって何かを取ってその場を立ち去って行った。
シ:「あそこか?」
恐る恐るその場所に行き確信する。
丸い穴があり手に持っているプラスチックのケースの写真が貼られている。
穴にケースを入れると穴の底が引き出しになっている様で目の前で消えていった。
目の前にセグがあり8000円と金額が表示される。
もはや理解不能である。
このプラスチックのケースが消えていき現金8000円に代わって出てきたのだ。
現金を手に取り震えながら財布に入れる。
初めてのパチンコで訳も分からず2000円も増えてしまったのだ。
頭の中のシナプスが巡り過ぎて間違いなく処理ができていない
もはやパニック状態と言っても過言ではなかった。
シ:「これはやばい」
その日は自宅に帰ってから眠れなかった。
動物は成功体験に基づいて行動をして進化してきた。
シオソもこの時の成功体験に基づき進化をしていくと決めた日だった。
えらくダラダラと書いてしまった…。
朝4時になったので今日はこの辺で。
自己満で書いた割には楽しかったです(笑)
続きも書いていきますのでまた読んでもらえると嬉しいです。
少しでも共感できるポイントがあったら幸いです。
ではまた。
8
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このコラムへのコメント(6 件)
コメントありがとうございます!
せめてこの時打てる先輩とかといっしょに行けば良かったとも覆いますけど、一人だったからこそ必死になって調べて今に至るんですよね…。
私も10年以上前なので時効です(笑)
コメントありがとうございます!
ちなみにこの店は以前書いた絶対衝撃2の店なんですよね(笑)
自分も初めてBIGを揃えたときは動揺しました。
高校生なので、店員にも聞けないし(笑)
30年以上前なので、時候ですけど。
情景が目に浮かぶようです〜
エヴァはほんとに多くの若人をホールに呼びましたよね。僕も初打ちはエヴァです(約束の時)
私もこの経験から初心者や困っていそうな人には優しく教えてあげようと心がけています(笑)
何より隣人さんめちゃくちゃいい人!