時給１１００円

それは大型の工場で働いていた頃の話です。

クリーンルームと呼ばれる徹底した衛生管理が行われているラインにて、イラストのような全身クリーンスーツでコンベアに流れてくるプラスチック製の瓶を検査し、傷やシールの印刷ミス等の不良品があれば取り除くという作業をしていた私。

基本的には機械による検品なのですが、人の目による確認を行う事で、安全性がより高まるそうで、１ラインに３名が交代で作業を行ってました。

常に一定のスピードで流れてくる瓶を目で追っては検品する作業は目の疲れを訴える者も多く、単純作業の退屈さも相まってか部署異動を申し立てる人も多かったです。

私はというと、黙々と作業できる環境は好都合で寧ろやり易く、率先してやってた程です。
目の疲れも差ほど感じず不思議に思っていたのですが、飲み会の席で隣だった先輩に聞いてみたところ、この様に言われました。

「常に高速回転しているパチスロのリールを目で追い続け何時間も繰り返した結果"クセ”が付いて動体視力が慣れていたんじゃねーの？オレもそーだったし」

この先輩とは何度かマイホで会う事があって、自分がパチスロを嗜む事も知っています。

「なるほど……。いつの間にかクセが付いてたんですねー」

「それにお前さぁ、夜勤が終わってから寝ずに昼過ぎまで打ってんじゃん。そりゃあクセが付くわなwww」

何も言い返せませんでした。
夜勤が終わるのが朝の８時。着替えてコンビニでカフェオレとサンドイッチを買って週刊漫画誌でも読んでりゃ開店時間の９時なんてあっという間でしたからね～。

以上、パチ＆スロでできたクセの話でした。ではでは。

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