ポリンキーのホル捜～マイホ捜索隊vol.1 withタイルん

「先輩暇だよ」

枕元で唸った携帯に気付き、眼鏡をかけたまま寝てしまった私はスムーズに文章を読み、返信をした。

「わたしはまだお布団のなかだ」


ブブブブブ


「打ちいきましょーや」



送り主はタイルまん(先生)。

言っておくが私は彼の先輩でもなんでもない。

人生の先輩と言えばそうかもしれないが、人に誇れるようなマトモな人生を歩んできたわけではないので胸を張って先輩とは言えない。

まあ、彼もそんな人生だろうから別にいいか。


返信をする。


「腰がいだい」


「なんてこった…。」





先週、ぎっくり腰になってしまった私。よせばいいのに吉祥寺のホル調に行ってしまい悪化(しかも負けた)。

そこから連勤をすることになっており、ますます痛くなっていく腰をなんとか庇いながら5日が過ぎやっと休みに。

これは病院にいかなくては、と思っていた矢先の連れ打ちお誘い。


さすがになあ、とベッドから腰を下ろすと…。



「あれ？そんなに痛くない！(全く痛くない訳じゃない)」

休みの日にあわせて良くなるとか、打ちたがりの腰じゃないか。

返信をする。


「打つならどこ？一一」


返事を待たずに私は着ていたフリースの上下を脱ぎ、ジーパンを探していた。





行くわ、と言ってから待ち合わせの駅に私が着くまで2時間半が経過していた。

まじすまん。


待っている間にすでに負けていたのでお詫びに昼飯をおごる。

今回集合したのはタイルまんの家からやや近い駅。私の住んでる所からもわりと近い。

ただの連れ打ちではなく、目的があった。

それは「マイホ探し」である。


上京してきたタイルまんの主戦場となるホールを探そうという事プラス、わたくしポリンキーのマイホ探しでもある。


最寄り駅で勝つことが難しくなり、最近色々なホールに行っていたが、どうも決め手にかけていた。

いまのご時世、会員になって貯玉することや、優良ホールに通って傾向を探り、腰を据えて打つことが勝利への条件ではないか。



わかんないけど。


ガチ勢の人たちがそんな感じのこといってたもん。


なのでユニーク勢の我ら二人もガチ勢の真似事をして勝ちたいのだよ。


すでに先生がカル調(軽くホール調査)して負けたみたいなのでわたしも一緒に回ることに。

A店。そこそこ新しめの店。
「店員が死んだ目をしている」とは先生評。

出玉より、店員や店舗の状況が気になるなんて、ホル調やりすぎて職業病になってんだ。

かわいそうに。

たしかにマグロが無表情で回遊するようにホールを回っている。

まるでパックマンのようで逃げたくなる。


客層はかなり高齢。お世辞にも出ているとは言えず、正直打てない。

次、B店。
「ここは店員はみんな丁寧でよかったっすよ！」
職業病がまた出ている。

パチンコは無理だが、スロットはラインナップが面白く、稼働さえあれば打ちたいなと少し思ったが…。

やはり打てない。

客層は同じくかなり高齢。

先生の取材先には向いてるんじゃないだろうか。


うーん。

結局打たずに移動することに。


「V店いきません？」
隣駅にある超大型店だ。

グランドオープン間もない頃、100kやられて以来避けていた店だ。

しかし一度は行ってみないとだめか。うん。


電車に乗り、すぐに車窓から店の大きな看板がみえる。遠くからもわかる大きさ。


全く関係ない話だが、不倫は文化だと私は思わない。


駅から少し歩いてたどり着いた大型店にびびるタイルん。

しかし、ホールの広さのわりに客つきはまばらである。

とりたててそそる台もなく、ガチ勢らしく打たずに撤退することも考えてた矢先にある台が目に入る。


エジプト一閃こと、GOGOピラミッドである。

すでに一度打っているがその時のホールは明らかにピラミッド内部下半分をいじられて入賞率が悪くなっていて私は激しく憤った。


このホールは見た目そんな感じには見えない。


試しに打つと、まあまあ回る。
そして2000円目についに当たる。

これはきもちいいいいいい！！！！


この時点でガチ勢の真似事をしている脳は消え、ひさびさに打てる楽しさからユニーク養分脳に変わっていた。


対して回らないのに続行し、のまれる。
新台のおそ松さんをハァハァしながら打つも当たらず。

タイルまんを探すと、なんと新台ドリスタに！

危険！でも一度は打ってみたい！ハァハァ！


と隣で打ち始め、無事天井到達。84枚ゲット。



マイナス36,000円。


ガチ勢への道は険しい。


その後、私オススメの焼き鳥屋に行き、反省会&他のホールを探す会議をすることに…。

つづく。

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