改めて、「運と命」の感想よ

パチ7ライターのめすますくです。「運と命」を観てから数日が経ったので、少し落ち着いてからの感想を書きたいと思います。

結論から言うとですよ、やりたかったことはわかる。でも実は、大切なのは「そこじゃない」んじゃない？

お前はツイッターで絶賛してたやん！ステマかよ！って言われたらどうにも心苦しいんですが(笑)
終わった直後にジーンと来てたのは本当です。ただ私はジュラシックワールドを観てラプトルに感情移入して号泣するくらい感動の沸点が低いのと、自分も物を創っている側で制作者への批判が苦手なので、「落ち着いて思い返してみると、他の方が言っていることも最もだよなぁ」と考え直した次第です。許してください。

カタギリさんの感想が本当に当を得ていますよね。
面白かったわけじゃないけどつまんなかったわけじゃない。

設定自体はすごく良かった。ホールに居る神様たちと人間たちの日常を描く笑いあり涙ありのハートフルストーリー。楽しいこともあるけど、つらいこともあるよねって。
設定を生かしきれていないのは他の方のおっしゃる通り。このキャラ必要？とかもうたくさん言われているし細かいクオリティ以前の問題だと思っているので省きます。

一言で言っちゃうと、軽いギャグの羅列と最後にちょっと感動を挿入した舞台に過ぎない。
ギャグがまったくツボにはまらなくて面白くなかった私には前半かなり辛かったです。完全に斜に構えて観てました。そして最後のお涙頂戴。って言い方は棘がありますけど。あそこで感動したのは確かです。

最初の話に戻ります。
やりたかったことはわかるけど、そこじゃないんじゃない？って。

本当にやりたかったのはただの当たり障りのないギャグ連発と、ごく普通の感動なの？
ホールを舞台にした設定は確かに面白い、でもそこに愛がないとパチンコを題材にした意味もが何もない。
舞台を作った方々には、人間への愛はあるかもしれない。それはひしひしと感じました。だからこそちゃんと感動したんです。

でも、パチンコに対する愛と理解はありますか？それってすごく大事じゃない？
パチンコそのものの是非は置いといてですよ。愛って言うと大げさだし言い過ぎだし気持ち悪いかもしれませんけど、それを主題にお話を創る以上、ただベースにするだけじゃなくてもっとパチンコに対する制作者側の深い理解を感じたかった。テーマにする以上ね。パチンコを知らないなら知らないで、知ろうとする挑戦の姿勢が伝わってこなかった。

今のままでは「ただホールを題材にしただけ」だと思います。パチンコ屋じゃなくてもほぼ丸ごと脚本を移植して成り立っちゃうんですよね。
唯一面白かったギャグが「ジャグラーでそんだけ負けられるってすごいな（うろ覚え）」というツッコミ。知ってるからこそ面白い。他のギャグは別にパチンコの舞台でやる意味がまったくない。
もちろんお客さんの中にはパチンコをやったことのない人もいました。アンケート取ってましたが半分くらいは打ったことのない方々。
パチンコをやったことがなくても面白い。やったことあるならもっと面白い。そういう奥深さが欲しかったのかなって思います。


試み自体はすごく面白いし、まだまだ初回なので今後さらに化ける可能性を秘めた企画ですよね。こんなに上から目線で好き勝手に書いて怒られないかなってすごくビクビクしてるんですけど。
是非またやってほしいです、本当です。

関係者の皆さん、お疲れ様でした！

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