船乗り実践日記6 (2)

続き

兄から金銭を無心された私であったが幸い航海終わりということもあり懐事情は暖かい状態ではあったのだが、流石に2人でハーデスを打つというのは死亡遊戯と考えたため兄に数万円を貸し、私はディスクアップへと移動した。

1時間ほどたち、私が打っていたディスクアップは概ねプラマイゼロという状態であった。

後は兄がハーデスで爆発をしてくれればと思いケータイを見てみると兄から800ハマっていると連絡がきていた。

現在私が投資200枚でプラマイゼロ。
兄が約投資1500枚程度であろうか、それで持ちコイン0枚というのはかなり危機的な状況である。

ここまで打ったのなら天井に行くまでは面倒をみる。と返信した約15分後、兄から当たったと連絡があり、画像が添付されてきた。

この画像を送ってきたのだが、ペルセポネであるのは結構なことであるのだが私は画像に加工を入れて送ってきた兄に心底腹が立った。

さらに数分後兄から再度画像が送られ、

400ゲーム乗ったのは大いに結構なことだがやはり画像を加工してあるのが気に食わない。
しかしこれである程度振り出しに戻ったと思い安心していた。




それから3時間ほどだった後であろうか、私は500枚程プラスの状態あり、兄からの連絡もなく、もしかしたらかなり出ているのではないかと思いながらディスクアップをしこしこと打っていると、私の下へ兄がきて

「お金無くなったから、もうちょっと貸して」
と言われた。

その一言にはフリーザーの様な絶望感と恐怖を含んでいた。


聞けば1000枚程度出た後物足りなくて打ち続けていたら持ちメダルと私が貸したお金を溶かしたとのことであった。

兄の打っている台を見てみるとそこには900ゲーム程であったので、お金を貸すことをしぶっていると


「ここでやめたら期待値的にマイナスだよ」


と人からお金を借りて打っている人間とは思えない様な衝撃の一言を放たれた。

その後は私も頭のネジが外れてしまいこれはディスクアップでは間に合わないと思い、兄の隣のハーデスへと移動し、打ち始めた。

それからはあまり詳細な記憶がないのだが兄が1400ゲーム程で当たり、犬で50ゲーム。
私も全く伸びず、2人で台移動をしては様々な台を打ち散らかし気がつけば私の財布の中は空になってしまった。




兄は自暴自棄になっている私を見て居酒屋で酒を飲もうと勧められたので、2人で酒を飲み、会計は私がカードで払おうとすると

「弟に払わせるのはダサくてできない」

と実はへそくりで隠し持っていた1万円を取り出し支払ったのであった。

へそくりを使わなかった点と今更兄貴風を吹かしてきた二点で殺意に湧いて私達の絶対に負けられない戦いは終幕を迎えた。

本日の結果マイナス6000枚

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