新章-SENZIN研究家タイルまん-

タイルまん SENZIN伝

ようこそSENZIN 伝へ。私はタイルまん。

このSENZIN 伝という読み物の筆者である。私の事をタイルまん先⽣と呼ぶ輩がいるが、それは敬意を払って呼んでいるのではなく、『タイルまん先⽣(笑)』と小⾺⿅にしているのは重々承知している。

だが、これからは(笑)を外してもらおう。

さぁ…皆⼤好きなお勉強のお時間だ。

そもそもSENZINとはなんなのか？

1から説明していこう。 SENZINとは先⼈。つまり先に⽣きてきた⼈。⼀般的に⾔う⾼齢者の⽅々を指す。そして⾼齢者とは齢65歳以上となる。この高齢者の中でパチンコパチスロを愛する方達を、敬意を込め、特に『SENZIN』と呼ばせて頂いているわけだ。

ところでこの⾼齢化社会、⾼齢社会という言葉。メディアなどでよく⽬や⽿にするのではないだろうか？しかし、多くの⼈達は⾼齢化社会と⾼齢社会の意味をしっかり理解していないだろう。

『⾼齢化』と『⾼齢』

『化』という⾔葉が抜けただけで全く意味合いが違うものとなる。総⼈⼝の7%が65歳以上の場合は『⾼齢化社会』と呼ばれる。その倍の14%になると『⾼齢社会』となる。

さて……今の⽇本の65歳以上は果たしてどれほどなのか？

2016年9⽉時点での⽇本の総⼈⼝は約1億2505万⼈。その内の65歳以上の⼈⼝は約3461万⼈。総⼈⼝の『約27%』を占めている。

14%以上が⾼齢社会と呼ばれているのだから今の⽇本は⾼齢社会となる…わけではない。

『超』⾼齢社会だ。

総⼈⼝の21%を超えた場合、『超⾼齢社会』と呼ばれるものになる。簡単に⾔えばもう⽇本は4⼈に1⼈はSENZINなのだ！

これは世界でも異例中の異例。⾼齢者の人口比率は堂々世界1位！因みに2位はイタリアで約22%となっている。

⽇本の⾼齢者数はパチ7コミックのダンナくんの絵の上⼿さの伸び代レベルだ。あのオジさんの伸び代は半端ないっ！ SENZIN比率上昇に伴ってまだまだグングン伸びていくのだっ！！

このまま推移すれば2033年には3⼈に1⼈はSENZINとなる。これは私の勝⼿な憶測なのだが、超⾼齢社会から超超⾼齢社会となればパチンコホールにも必然的にどんどんSENZINは増えていくだろう。

現に2002年のパチンコ遊技総⼈⼝の約9%が60歳以上だったのが、2014 年には遊技総⼈⼝の約30%が60歳以上となっている。約3人に1人がSENZINという勘定だ。

パチンコとはやらない⼈から⾒ればくだらない代物なのかもしれない。

しかし、先人になればなるほどパチンコはやるべきものだと私は思っている。

何故か？

パチンコ・パチスロでの聴覚や視覚の刺激は鬱病・認知症予防に一定の効果をもたらすのだ。現にリハビリ⽬的で作られた『機能訓練⽤パチンコ』というものも存在している。従来のハンドルで⽟を打つのではなく、⼿⾜を使⽤してパチンコ⽟を打ったり⾞のハンドルや握⼒グリップを握り込んで打つものなど様々あるのだ。この為、パチンコ台やパチスロ台を置いている⾼齢者施設も少なくはない。そしてパチンコが好きなSENZINは皆様が思っているより多い。楽しみながら予防も出来るのだよ。

某⼤泥棒や某ライダーのパチンコ台に、⾞のハンドルやバイクのハンドルを付けた意味はそれだったのか！と、思った⼈達よ…そこは全く関係はない。むしろあれはトチ狂った末としか思っていないが許してやってほしい。

SENZIN達は何故パチンコが好きか？ ……多分ではあるが今のSENZIN達だけを切り取れば時代背景もあるだろう。

SENZIN達は⾮⽇常空間が今の世の中より少なかった時代を⽣きていた。今はネットやテレビゲーム、漫画、他にも娯楽や遊技場は腐る程ある。しかし昔はパチンコホールや雀荘……。今より娯楽は少ないし遊技場が少なかったはずだ。パチンコホールは⾮⽇常空間の代表的な1つだろう。

そこでは⼈との出会いもある。

『パチンコミュニケーション』。

私はこの⾔葉が⼤好きだ。 SENZIN達を知る上でのキーワードでもある。勝った負けたもあるだろうが、パチンコを通じての他⼈とコミュニケーションが生まれることが好きで、⾜繁く通うSENZINも多いと私は考えている。

パチンコミュニケーションが⼤好き過ぎて、隣の席の⼈に出⽟勝負をいきなりふっかけたり、熱い演出が来るとSENZIN達に囲まれたりする経験は皆さんもあるだろう。……え？あるよね？ほら、打っていると隣のヨボヨボなSENZINがペットボトルのキャップ開けて欲しいとか…。

……え？ないの？

私のこのSENZIN を引き寄せる特異体質は何なのだっ！！

……まぁいい、この話は置いておこう。

話を戻すが、例え⼦供達が⼤きくなり、家を出ていき妻や夫に先⽴たれて⼀⼈暮らしだろうと、パチンコホールに⾏けば同じ趣味の仲間がいる。パチンコは⽴派なコミュニケーションツールでもある。決してくだらない遊びなんかでは無い。

お偉い政治家様達は、やれギャンブル依存症だなどと騒いでいるが、一面だけを見るのではなく、もっとポジティブな⾯も見るべきだ。ギャンブル依存症？パチンコホールを減らすべき？その前に⼀度ちゃんと現場に来て真正⾯から⾒て聞け！

⼀億総活躍社会ってのは⾃分達には都合の悪いものを排除して都合の良い社会を作る為のものなんですかね!? 与党だろうが野党だろうが関係ないわ！周りから⾒たらパチンコホールだけで出会うだけの無意味な付き合いと⾔われるかもしれないが、パチンコホールに⾏けば⼀瞬でも救われるSENZIN達だっているんだ。

機能訓練⽤パチンコもそうだけどな。お前達から⾒たら毒かもしれねぇものだって使い⽅によっては『薬』にだってなるんだよ！いい⼤⼈が膨⼤な時間を使って⾜の引っ張り合いをした挙句、気に⼊らなきゃネガティブキャンペーンばっかりしやがって…。

減らすならお前達の給料減らせっ！そして私によこせっ！選挙の時だけペコペコしやがって！机上の空論で悪と決めつけているのなら本当の悪はお前達だ！

……失礼。少々感情的になってしまった…。

うむ、ポジティブな⾯を出さないのなら私がやろう。私はこれまで様々なSENZIN達と出逢ってきた。

パチンコホールで出逢った名も知らぬSENZIN。ホール外で出逢ったSENZIN。どなたも愛すべきSENZIN達だ。

そしてSENZIN全員に共通する事はパチンコが⼤好きだという事。

皆様に紹介していないSENZIN達もまだまだいる。その経験を踏まえて私がまだまだ増えていくSENZIN達と、どう向き合うのが正しいのかをSENZIN伝にてこれから皆様に伝えていこう。

そしてもう1つ。 SENZINとは儚い者だ。私達より先に⽣きて⼀時代を築いていただいた偉⼈達だ。それ故に…恐らく私達より先に別の世界へ旅⽴ち、私達の⽬の前から姿を消してしまう。

なぜ私がここまでSENZINに熱き想いを寄せるのか……私は介護福祉⼠という仕事を10年近くしてきた。

多くのSENZIN達と出会いと別れを繰り返してきた。別れというものはいつも突然やってくる。

『パチンコやりてぇなぁ…』

そんな事を呟いていたが願いが叶わずに旅⽴たれたSENZIN達もいた。仕⽅ないよ。やれる事やったよ。お別れをした後は皆この⾔葉を発するが……内⼼は⾃分の⾮⼒さに苛⽴ち、申し訳ないと思っている。

私はいつもお別れが来た時に思う事があった。貴⽅に何かしてやれたか？私は貴⽅の第2の家族になれたか？願い叶えてやれなくて…ごめんな。

それでもやがて記憶は薄らいでいく哀しくてあやふやなもの。

だが……私は今、⽂章というものを⼿に⼊れた。

だからこのSENZIN伝でSENZIN達との記憶を⼿記として留めていきたい。そして読み⼿の皆様にも覚えていてほしい。ただの私のエゴなのかもしれない。しかしこれが私なりの、私が出来るSENZIN達への尊敬の形だ。

SENZIN伝は新章に突⼊する。

私が業界初SENZIN研究家タイルまんである。

最後に…そもそもの話で私⾃⾝は⼈⾒知りである。優しく話しかけてくれると嬉しいのだが、えらい勢いで話しかけられるとビクッとする……。

簡単に⾔えば勢いある攻撃的な爺さんは嫌なんだ！怖いんだ！だからきっと穏やかな婆さんが登場することが多くなる！いいか、私は婆さんが好きなのだ！

SENZIN研究家名乗っておいて？

うるせぇ！！俺だって⼈間だっ！！⾷べ物の好き嫌いがあるのと同じなんだよっ！とにかく次から怒涛の講義をするぞ！お楽しみにっ！！